『11月戦争とその後の6ヶ月』~アロッタファジャイナ番外公演観劇記その2・松枝組 | THEATRE GRENAT ~てあとる・ぐれな~

『11月戦争とその後の6ヶ月』~アロッタファジャイナ番外公演観劇記その2・松枝組

はい、アロッタ番外公演その2は、松枝佳紀さん率いる松枝組の

11月戦争とその後の6ヶ月』。


前の日記に書いた金子組の「王国」が時代というマクロの中での一人の人間のミクロを描いた醜い物語だとしたら、松枝組の描いたものは、人間というミクロの存在から大きな大きなマクロ的宇宙愛を描いた美しい物語。


松枝さんの秀作といえば、短編『スノー・グレーズ』や『今日も、ふつう』ですが、そのフェティッシュに溢れる美しい愛の物語に比べ、今作は限りなく透明で清らかな永遠の愛の物語。モデルとなったのは松枝さんのご両親だそうですが、何十年も連れ添ったその二人の愛を、20代の男女が完全に演じるということは奇跡に近く、かなりの産みの苦しみを味わったのではないかなと想像します。


2回観せていただいたのですが、主演のカップルの鈴木信二くんと安川結花ちゃんの演技がやはり一筋縄ではいかない状況で。浮気性ではあるけれど、優しい笑顔で包容力に溢れた信二くんは安定感があったものの、結花ちゃんは最後まで「究極の愛のカタチ」を模索し続けていた気がします。


きっとそれは、結花ちゃんがもっともっと人生経験を積んだら答えが見つかるのかなって思う部分で。

だから私はこの作品の完成形を観ていないし、私の観ていない回でも完全な回はなかったのかななんて想像しています。


それほどまでに、今回の松枝さんの脚本は難しく。シンプルなのに、昇華させるのが難しい作品。

『スノー・グレーズ』も然りですが、いつかまた、完成形が観られるといいなと思っています。


そして今回の特筆すべきこと・・・それは、もう一組のカップルを演じた峯尾晶くんと井川千尋さん。

千尋さんが死ぬ際の演技では、二人がどんなに愛し合っていたか、どんなに互いを大切な存在として必要としていたかがその仕草や労わり方から痛いほど伝わってきて胸がキュンキュンしました。

観客の女性は全員峯尾くんに惚れるだろうし、男性は千尋さんに全員惚れてしまうと思うほど、素敵な素敵なカップルでしたラブラブ

暗闇でのラブシーンでは、峯尾くんの全力喘ぎ声が聞けて、ちょっとお宝気分です 笑


それと、またもや弟キャラの斉藤新平くんがいい味を出してました。

悲しい物語の中で唯一ホッとする存在で、鈴木信二くんとの演技の相性の良さもあり、普段はあまり笑いの起きないアロッタの舞台で、しっかりと笑いを取っていたのでありました。

彼はビジュアルが特撮系なので、映像の方も頑張れるといいなと密かに応援しています。


あ、あともう一つ。今回のこの作品、アロッタには珍しくオシャレ感が漂ってました音譜

イケメン&美女揃いでしたし、ファッションもさりげなく素敵で。

ロックテイストなオープニング映像もその音楽もめっちゃカッコよかったです。

フェティッシュもいいけれど、またこういうの希望です音譜


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