Day 279までのあらすじのまとめリンク
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電話が来たのは、年が明けてしばらくした頃だったように思う。
父が倒れてから1年がたっていた。
いったいコオはこの年末年始をどう過ごしていたのか、全く記憶にない。
幼馴染と初詣がてらお酒を飲みに出かけたような気もするし、ただ、アパートで泣き暮らしていたような気もする。
確か年末あたりに中学時代の同級生たち3人と出かけたような記憶がうっすらある。
コオは離婚したことは、職場では上司も含めて全く話をしなかったし、余りにも面倒な実家の事情は親しい邑木響子(サイドバー参照)にさえ、この時点では断片的にしか語らなかった。
『空きが出ます、あの、お父様が希望してらした施設です…!』

