これまでの話、Battle Day0-Day135 のあらすじは、以下のリンクをご覧ください、

登場人物は右サイドに紹介があります、

1. あらすじ BattleDay0-Day86

2, あらすじ BattleDau87-Day135

Day136-あらすじ

父は再び脳出血を起こしており、ICU入院となった。コオは、莉子は当てにならない、と見切りをつけ、病院のケースワーカーと、コオは話をし、自分を連絡先の一つに入れてもらった。再び倒れた父、病院への面会、動かない莉子に変わって陰から進めた様々な手続き、そして、全くコオによりそうことはない夫遼吾。父は莉子のことしか話さない。

孤独感に苦しむコオは、そばに遼吾がいても、だれよりも遠い、という事実に耐えられず、別居したいという

 

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 「俺…学校に近い方がいい…」

 

 次男の健弥は言った。

 

 「わかった・・・ごめんね、健弥。」

 

 遼吾は、何も言わなかった。

 

 コオは、健弥に行かないで、と言ってほしかった。

 母さんにいてほしい、と言ってほしかった。

 

 遼吾にそばにいて、抱きしめてほしかった。

 大丈夫だ、と言ってほしかった。

 自分がついているから、と言ってほしかった。

 

 私は、誰にも愛されない。

 親にも、我が子にも、夫にも。

 私は、生まれてこなければよかった。

 一生懸命やってきたつもりだった。欠点も克服するように頑張ってきたつもりだった。

 夫にも、我が子にも、今度こそ愛されているのだと思っていた 

 自分を愛してくれる友人も、できたと思っていた。

 でも

 

 すべてはコオの思い込みで、幻だったのではないのか。

 助けて、といったときに夫は何といった?ついてきてほしい、といったとき我が子は何といった?

 毎日のように面会に行った父は何といった?

 友達は・・・きっと友達も無理をして付き合ってくれただけなのではないのか?

 だって。莉子は、母と同じように言ったではないか

 

お姉ちゃんは人とうまくやっていけないのわかるわ!

 

 私は・・・一生懸命上手くやっていこうとしていたのに。

 お母さんには、莉子には、私が旨くやっていけないのが分かる、という。

 私には間違っているのもわからないのだ。私の”つもり”は、わたしが頑張っている、と自分で思っても、誰もそうは思わないのだ。

 なら、私はどうしたらいい?

 

 コオは、今まで積み重ねてきたものがすべて崩れていくような絶望感に、茫然としていた。