これまでの話、Battle Day0-Day135 のあらすじは、以下のリンクをご覧ください、
登場人物は右サイドに紹介があります、
Day136-あらすじ
父は再び脳出血を起こしており、ICU入院となった。コオは、莉子は当てにならない、と見切りをつけ、病院のケースワーカーと、コオは話をし、自分を連絡先の一つに入れてもらった。再び倒れた父、病院への面会、動かない莉子に変わって陰から進めた様々な手続き、そして、全くコオによりそうことはない夫遼吾。父は莉子のことしか話さない。
孤独感に苦しむコオは、そばに遼吾がいても、だれよりも遠い、という事実に耐えられず、別居したいという
****************************
「俺…学校に近い方がいい…」
次男の健弥は言った。
「わかった・・・ごめんね、健弥。」
遼吾は、何も言わなかった。
コオは、健弥に行かないで、と言ってほしかった。
母さんにいてほしい、と言ってほしかった。
遼吾にそばにいて、抱きしめてほしかった。
大丈夫だ、と言ってほしかった。
自分がついているから、と言ってほしかった。
私は、誰にも愛されない。
親にも、我が子にも、夫にも。
私は、生まれてこなければよかった。
一生懸命やってきたつもりだった。欠点も克服するように頑張ってきたつもりだった。
夫にも、我が子にも、今度こそ愛されているのだと思っていた
自分を愛してくれる友人も、できたと思っていた。
でも
すべてはコオの思い込みで、幻だったのではないのか。
助けて、といったときに夫は何といった?ついてきてほしい、といったとき我が子は何といった?
毎日のように面会に行った父は何といった?
友達は・・・きっと友達も無理をして付き合ってくれただけなのではないのか?
だって。莉子は、母と同じように言ったではないか
お姉ちゃんは人とうまくやっていけないのわかるわ!
私は・・・一生懸命上手くやっていこうとしていたのに。
お母さんには、莉子には、私が旨くやっていけないのが分かる、という。
私には間違っているのもわからないのだ。私の”つもり”は、わたしが頑張っている、と自分で思っても、誰もそうは思わないのだ。
なら、私はどうしたらいい?
コオは、今まで積み重ねてきたものがすべて崩れていくような絶望感に、茫然としていた。