これまでの話、Battle Day0-Day135 のあらすじは、以下のリンクをご覧ください、
登場人物は右サイドに紹介があります、
Day136あらすじ
父は再び脳出血を起こしており、ICU入院となった。コオは、莉子は当てにならない、と見切りをつけ、病院のケースワーカーを、ケアマネージャーの立石に紹介してもらうことにする。
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「私は・・・深谷はじめの長女で、嶋崎といいます。結婚して家を出てますので姓はかわってますが。」
「紅病院、ケースワーカー日辻と申します。ケアマネージャーの立石さんからお話は伺ってます。
「あ、え・・・と」
コオは口ごもった。日辻さん。声からして20代後半から30代前半。立石さんから何を聞いてるのだろう?
「その...結構前から、様子がおかしい、とは思ってたんですが、やはり父は脳出血だったんですか?」
「はい。左頭頂葉からの脳出血でした。入院されたときはお熱も少しあって。」
日辻と名乗ったケースワーカーは、入院時の様子をはなしてくれた。ICUに最低2週間は入院の必要がある。面会時間は15:00-16:00の1時間のみ。 これは週末しか基本的に会えないな、とコオは思った。出血は・・・前回とは違う場所?でも左頭頂葉...確か言語性短期記憶障害が出るような場所・・・?コオが考えながら話を聞いていると
「それで、連絡先をお姉さまのものを入れてほしい、というご希望でよろしかったでしょうか?」
「あ、ええ...ちょっと家の事情が複雑で。ただ、前回の入院でも、病院さんの方がなかなか妹と連絡が取れなかったと伺っていたもので。それで、無理に私の希望を出したりはしません、キーパーソンは妹なので。でも、父の状態とかは教えていただけると助かります。」
「そうですね…確かに前回の入院でも、留守電に入れても全然折り返してくださらなくて、心配しましたから。」
日辻は言って、コオの電話番号を連絡先に入れることを約束してくれた。
立石の時と同じく、コオは、最初に自分の立場を明らかにして、キーパーソンは妹であること、そこが機能しない場合は支払いも含め、自分が責任を持つこと、ただ、父の状況は逐一教えてほしい、ということを頼み、引き受けてもらった。
今も情報を得るためにこのやり方以上のものはなかったのだとコオは思っている。