これまでの話、Battle Day0-Day135 のあらすじは、以下のリンクをご覧ください、

1. あらすじ BattleDay0-Day86

2, あらすじ BattleDau87-Day135

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 父は、再び脳出血を起こしていた。

 急激なものではなかったらしく、じわじわと、進行してたらしい。手遅れになる前だったので、病院ですぐに処置を受け、父は再び紅病院、ただししばらくはICUに入院となった。

 

 おそらくは、しばらく前から始まっていたのだろう。コオが口調がおかしい、と思ったときはすでに始まっていたに違いない。

 コオは歯噛みした。

 莉子がちゃんと主治医を決めて、定期検査に行っていれば。もっと早くわかったかもしれないのに。ちゃんとデイケアに行っていれば他の職員が気づいてくれたかもしれないのに。結局2か月近く、父は主治医未定のままカテーテル交換をし、主治医のお願いに赤井クリニックに1度行っただけ。脳血管外科は一度も受診してない。

 莉子のせいだ。

 もしコオと立石が検査に連れだす計画を立てなければ、わからなかったかもしれない・・・いや、立石さんはどのみち訪問はするつもりだったはずだが、日付は少しおそくなったかもしれない。いずれにしてもコオが感じ取った父の異常を、莉子はまったく取り合わなかったことになる。

 

 すべて、たら・ればで、実際どうなったかはわからないが、コオは莉子に対する腹立たしさを抑えることができなかった。同時に、今後の事がひどく気になった。病院にいる間は、いい。でもその後どうなるのだ?

 コオは再び立石に連絡を取ることにした。病院のケースワーカーを紹介してもらうつもりだった。