久しぶりにツアーの話をしましょう。
今年初めてのマスターズ1000大会は、アルカラスの優勝で幕を閉じました。
今年に入って、調子が上がらなかったアルカラスですが、今回は文句の付けようがない完璧な優勝だったと思います。
ちなみにアルカラス、今年は全豪ではベスト8でズベレフに敗退、2月に250大大会に二つエントリーしていましたが、一つはベスト4止まり。
もう一つは、試合前に怪我のため棄権。
調子が今一つのように感じましたが、全然そんなことはなかった。
事実上の決勝は、今年全豪を制したシナーとの準決勝だったと追います。
シナーは、全豪優勝後、2月の500大会でも優勝。
今、最も好調な選手だと思いますが、フルセットの素晴らしい試合でした。
この大会で、アルカラスが最も苦戦したと思います。
ベスト8で、全豪で苦渋を飲まされたズベレフに完勝、決勝のメドベージェフは最初にサービスブレイクされて、苦戦するかと思われましたが、
タイブレークで第一セットを取ると、あとは圧倒して優勝をさらいました。
アルカラスを見て思うのは、とにかく球際に強いこと。
普通こんなカッコでボールを取らされたら、相手に有利なボールになりそうなのがそうならない。
下手をすると、これでエースになってしまいます。
こうしたテニスの教科書に、載っていないショットの処理が非常に上手いのです。
テニススクールのテニスコーチも日々のレッスンでこんな感じでボールを取ることはありますが、そこから自分が有利な展開に持っていけるのは想像が付きません。
このような状況でも相手を崩せるのは飛び抜けた運動能力、身体に怪我が無い状況でないと難しいと思われます。
シナーにもこう言った点は見られますが、アルカラスの方が一枚上に感じます。
さて、ジョコビッチが強さに陰りを見せ始めてきて、アルカラスとシナーが今年グランドスラムを分け合うように思いますがどうなるでしょうか。