私の個人的な好みから、ポリエステルのガットばかり紹介してきましたが、テニスコーチと言う立場でもあるので、ナイロンガットの話もしてみたい。
思えば自分のテニスの歴で、ナイロンガットはポリよりもずっと使用歴が長いので、たくさん話が出来るハズ。
また、プレースタイルとガットはリンクする、と言う先日書いたブログのように、人によってはナイロンガットが良いケースもたくさん有りますから。
まず、ナイロンと一口に言っても、様々な種類があります。
ポリエステルのガットが、モノと言う単一芯の構造一択なのに対して、
ナイロンは、モノ、モノフィラメント(単一芯のモノに側糸を組み合わせた)、マルチフィラメント(千本以上の細い糸を束ねた構造)、モノマルチ(その両方の特徴を持つ)、
またプラスして海島タイプと言うものもありますが、それぞれで打感が違う、感触が違う、と言う建前です。
力のある人ない人、飛ぶ飛ばない、スピンがかかるかからない、などを唱って選択するよう言っていますが、実際使ってみるとそうとも言いきれない、と言うのが自分の感想です。
まず、ナイロンと言えば反発力がある、と言えますが、反発が強いガットを紹介したい。
私が大昔皆が使っていたミクロスーパー、
最初に勤務したテニススクールで、専属するテニスコーチなら会社から安く購入出来たので、私もテニスコーチになってしばらくの間使っていました。
次がAKプロ。
テニスクラブでテニスをしていた時代に良く使っていたガット、こっちの方が反発力がありました。
この二つのガットの歴史は古く、今でも人気があるガットと言えますが、似たようなガットで最近の物を紹介しましょう。
バボラのブリオ、
同じくバボラのエクセル
ヘッドのベロシティ
これらは、モノフィラメントだったりマルチフィラメントだったりしますが、どれも似たり寄ったりですが、
正直言うと、反発しすぎてテニスコーチには人気がイマイチ。
反発が良い、弾きが良い、と言うことはボールがガットに当たった瞬間もう飛んでいってしまい、回転をかける動作をしたとしても
トップスピンでもスライスでも、掛かりが甘くなり、サーブもあまり変化しないと言えますが、
逆を言うと、元々そう言う意思がない人に取っては良くボールが飛んでくれるガットと言えます。
テニスを初めて間もない人、フォームが未完成な人、癖の強いテニスをする人にとってはしっかりボールが飛んでくれるので良いと言えますし、
また肘が痛い人も、当たった瞬間にボールが飛ぶので痛い箇所によっては良いと言われていますが、
しかし、これですとフォームが悪くてもある程度テニスが出来てしまい、以前に私が書いたブログでナイロンの1.30を使う人に肘痛が多いと言う話のように、痛める可能性も出てきます。
ガットが原因ではなく、フォームが原因の肘痛のケースです。
上に紹介した中で、オススメなのがミクロスーパーとプリオです。
とにかく値段がお手頃、使用感に差がないのなら安い方が良い。
AKプロとペロシティーほ本当に良く弾きます。
打感が、コン、と言う感じてインパクトした瞬間にもう飛んでいる。
さて、ナイロンガットについて、まだまだ書きたいことの半分も行っていません。
長くなるので、次回も書かせて頂きます。