今回は、久しぶりに読むとテニスが強くなる本、
「プレイ・ザ・ボルグ」
を紹介したいと思います。
この本は、昭和56年(左の黄色)と昭和57年(右の赤)に、講談社から発行されたご存知レジェンド中のレジェンド、
「ビヨン・ボルグ」
執筆の2冊組の本です。
少し前に、同じくボルグ執筆の
「ビヨン・ボルグ 我がテニス」
を紹介しましたね。
実は、この「プレイ・ザ・ボルグ」は発行されてからかなりの月日が経過しているため陳腐化している、又、令和の現在ビヨン・ボルグと言っても知っている人はかなり少ないと思われ、
「読むとテニスが強くなる本 番外編」
と言う事で、紹介しようと思っていましたが、
先日、番外編で紹介した
「キング夫人のテニス技術」
を紹介した際、おそらく私のブログを読んで頂いて、その後この本を読まれ高く評価された方がいらして、
その方のブログを見て思ったのは、
「レジェンドが書いた物は、陳腐化するのはラケットくらいで、他は決して古くならない」
以前に、テニスの本は大きく分けて4種類
① テニス技術本
② 戦略戦術本
③メンタル本
④ 自伝形式
と話した事がありましたが、テニスレジェンドが書くと、その全てを兼ねるのではないか。
それは技術本であり、当然自己の戦略戦術を語り、自分の練習や実戦経験からメンタルについての考え方、そしてそれは自伝でもある。
そうした意味では、是非読んでほしい!
そう思って、改めてこの本を読み直してから、今回このブログを書いています。
2冊なのですが、テニスの図解イラストが多い本なので、それほど時間がかからず読む事が出来ました。
「人間には誰しも個性があるから、各自が自分にあったベストなやり方がある」
「本やコーチが言うのはあくまで一般論であり、あまりプレーを見ないで、ああしろ、こうしろ、と一方的に押しつけるのは不合理だ」
「壁打ちは、こんなふうに打てば気持ちよく打てる、という自分なりの基礎が発見できる」
いかにも、ボルグらしく、自分はコーチの言うことを聞かなかったから、強くなれた、というボルグの持論ですね。
この本は、ここからスタートしますが、これは、ボルグ自身にもたとへて言っていて、
「ウィンブルドン5連覇した、ビヨン・ボルグが、こうしなさい、と言っても自分に合わなかったらやめるべきだ」
もちろん、こうも言っています、
「自分がわからなくなった時は、プロ又は、身近なうまい人を参考にしなさい」
ここでは、コーチに聞きなさい、は書いてありませんでした、残念ながら。
この本は、全体的にテニス技術、戦略戦術についてが多く語られていて、ボレーについては、考えさせられる事が多々ありました。
「ボレーは、殺し屋のつもりで、一撃でポイントをとるのが基本だ。ところが相手がいるので、気を使い、本来のボレーの練習があまりできないプレーヤーが多い」
これなんかは、まさにその通りでテニススクールなどでは、ボレーストロークを意図的にたくさん繋がせる事で、フィットネスドリルにしている事が多いです。
ただ、この辺のボレーの考え方には、いろいろなトッププロの自伝でみても、様々に意見があり、
ストローカーの人は、ネットでの滞在時間を最短にするために、上記のような考え方になる傾向があると思います。
レンドルは同じ考えでしたが、マッケンローは違いました。
当然と言えば当然ですが。
また、本文にもありましたが、ボルグ自身、ティモシー・ガルウェイの
「インナーゲーム」
を読んでいて、更にそれを分かりやすくした言い方で表現している部分がある。
「試合中は、頭より本能を信じろ、何故なら、次に何をしたら良いかは、頭より体が場面場面で知っているからだ」
「集中を失うキッカケは、勝てるかも、とか、負けてしまう、とか未来に対する予測が心に忍び込むからだ」
(まさしく、その通り!)
これらは、インナーゲームの発想をさらに進化させた、素晴らしい着眼だと思います。
やはり、レジェンドの言葉は重く、心に響くものがありますね。
こんな、ボルグの生の言葉でたくさん埋め尽くされた、
「プレイ・ザ・ボルグ」
ですが、読んでもらいたいのですが、ちょっとゲットするのは、難しいかもしれません。
理由は2冊あるので、現在購入しようとすると、売る方が区別がつかないのです。
(取り敢えず、一冊購入なら大丈夫ですが)
アマゾンでも本の画像がありません。
たまにヤフオクで出るので、それを待つしかないかもしれません。