前回(第2回目)では、省エネ法の適用範囲拡大について述べましたが、第3回目は、省エネ法の罰則にスコープを当てたいと思います。


省エネ法の罰則については第93条以降にて記されています。この罰則は罰金刑のほか、場合によっては懲役刑が科せられます。


例1)
省エネ法に定める報告を怠った、または虚偽の報告を行った、または拒否した場合

→第96条:50万円以下の罰金刑


例2)
エネルギー管理者を設けていない場合

→第99条:20万円以下の過料


上記にある懲役刑については、エネルギー管理者に関連する内容となっており、守秘義務違反などがあります。


例3)
守秘義務違反をした場合

→第93条:1年以下の懲役、または100万円以下の罰金刑


今回の適用範囲拡大に伴い、義務が発生する事業者の増大が予想されます。これをお読みの皆さまは、ご準備ができていますでしょうか。

第2回目のテーマは、省エネ法改正の影響による対象範囲の拡大についてです。


2008年の省エネ法改正での大きなトピックの一つに、報告の単位が事業所でなく、事業者単位になったということが挙げられます。


これにより・・・


事例1)
今までは工場のみ報告を行えばよかったが、改正後はその工場だけでなくエネルギー消費量の少ない事務所も対象となる。


事例2)
1店舗あたりのエネルギー消費量は少ないので従来の省エネ法の対象外だったが、事業者として見ると店舗数が多いので報告対象となった。


事例1のケースは、従来の工場を施設として運営している事業者です。今まで報告対象でなかった施設(事務所等)も報告対象となります。


事例2のケースが、今回の省エネ法改正で範囲になったパターンです。

業種別にみると、FC展開している小売店舗・外食産業、オフィス・事務所や果ては学習塾、大学など多岐にわたります。


報告の単位が事業者単位になったので、各施設の消費エネルギーの計測・集計を行い、報告する義務が発生します。


計測対象のエネルギーも、石油・ガス・電気・炭など項目も多いため、事業所が少ない事業者であっても手間になるのは火を見るより明らかです。

ましてや、全国展開している事業者であれば集計対象となるデータ量と手間は爆発的に増えるでしょう。


もちろん、報告は義務なので報告せざるを得ませんが、報告を怠ると・・・


第三回「法改正の影響(罰則)」に続きます。

<省エネ法の歴史>


省エネ法の歴史は古く、昭和54年(1979年)に制定されました。


昭和48年(1973年)と昭和54年(1979年)に二度のオイルショックが勃発しました。

そこで、国を挙げての石油を含むエネルギーの使用について見直しが行われたことが成立の契機となっています。


また、省エネ法は世界的な省エネ運動を反映しており、過去に改正を何度も行っています。


<改正のポイント>


今回の改正の特に大きな改正ポイントとして、


○今まで対象外だった家庭・業務部門や住宅と建築物に対する省エネ対策が強化
○大規模な工場・オフィスに対して工場単位で義務づけてきたエネルギー管理義務を事業者単位で行う


といったことが挙げられます。


具体的には、フランチャイズチェーン(FC)展開を行っている事業者も、新たに省エネ法の対象となることです。
全国各地で展開しているFC事業者にとっては頭痛のタネになっているかもしれません。


<概要>


省エネ法は八章からなる条文となります。


原文はこちら → http://hourei.hounavi.jp/hourei/S54/S54HO049.php


この中には、報告の対象となる工場・輸送等で使用されるエネルギーの定義から、エネルギー管理責任を負うエネルギー管理士について、また報告を怠った場合の罰則について詳細に記されています。


具体例については、第2回・第3回のブログにて解説する予定です。