私欲を捨て本気で動くと、良い展開に繋がる事があります
病気のナミは捕獲器の中では、意外とおとなしかったのです。捕獲器に入った直後に数回鳴いただけで、車の中では全く声は出しませんでた。もちろん、布で包んでいるのもあります。
投薬を再開してからの与えた餌の量、与えたサプリメント、痛みの程度などを一覧表にして、獣医に渡しました。どのような経過なのか、資料があった方が病状を把握しやすいと思ったからです。そして、痛みが激しい時の動画も見てもらいました。
診察をしてもらうと、思ったより歳がいっているとの診断ですが、何しろ残っていたのは、奥歯の数本だけで、大まかな年齢さえも分からないようです。そして口の中は案の定、ひどい炎症を起こしていました。
根本的な治療は出来ず、抗生剤の注射をして炎症を抑えるしかないそうで、注射は2~3か月ごとに必要との事でした。
もし、触れる地域猫だったとしても、2~3か月ごとに捕獲して注射をすれば、近寄って来なくなります。この案件は、治療するには引き取って屋内飼いするのが絶対条件でした。勇気を持って引き取りを決意して下さったDさんがいたからこそ出来た解決方法でした。
猫エイズ・白血病や駆虫、蚤取り等の初期治療とDさんが希望した血液検査も行いました。状態は、腎臓の数値が基準値より、ほんの少しだけ高い値でした。
治療が終わり、預かってくれるボランティアのDさん宅へ直行。ずっと、薬入りの餌やりと状況報告をしてくれていた方です。
そのボランティアさんとのお付き合いは、ここ数か月(当時は)の餌場だけですから、初めて伺うお宅です。
ご用意頂いていた猫部屋に入るとビックリ
キャットタワーやハウス、ケージ等などグッズがいっぱい用意してありました。何種類かのご飯もそれぞれがお皿に盛られていました。
部屋には、今まで飼ってきた猫の写真や絵などが飾ってありました。
早速、ケージに誘導すると、ナミはすんなり入りました。そして、ふかふかのクッションに横たわりました。柔らかいクッションなんて、生まれて初めての経験だったでしょう。
あとは先住さんと徐々に認識し合い、仲良くはならなくても悪い関係にさえならなければいいと思います。
今は、この猫だけの保護ですが、先住さんと問題が無く、ナミが落ち着いたら、更に仲の良かった母猫も保護し、家の中で親子仲良く猫生を送る見込みでした。
今回は、かなり大変な捕獲でした。正直、ストレスやプレッシャーで、捕獲後2週間が過ぎても、私の体調がすぐれませんでした。母猫の保護が少し後になり、正直ホッとしています。
「今、子供(相棒)は治療して元気でいるよ。もう少ししたら、お母さんも一緒になれるから、もう少し待っててね」と餌やりに行くたびに話しかけていました。
このブログで「天の采配」という言葉を何回か使いました。天が何なのか、神様なのかどうか分かりません。神様にもお会いした事はないので、存在は分かりません。
元々無宗教ですから、信仰する宗教もありません。ただ、実家に行った際には必ず、ご先祖様のお墓参りは欠かしません。それは、当たり前の事だと思います。
天とは遠くから人の行動を見ていて、一生懸命やっていると、何か力を貸してくれることがある存在ではないか、と思うのです。
私は継続して一生懸命やっていると、欲しい物が手に入ったり、夢が叶ったりすることがあるのを、経験上知っています。もちろん、手に入らないものもあれば、叶わない夢もあります。
でも、その経験があるから、諦める・投げ出すという選択は少ないと思います。
ブランを家内が逃がし、捜索している時も、ずっと続ければどうにかなる、という経験に基づき、あきらめず捜しました。それが保護に繋がりました。
だからといって、努力や考える事をないがしろにすることはありません。神頼みだけではダメなのは知っています。
考えて動き、結果が出なければ改善してまた動く。そうしていると、「天の采配」によって、事態が好転する時もあります。
天の采配という言葉が気に入らなければ、「なぜか、急に上手く行くようになった」でもいいし、「急に沢山の歯車が噛み合い始めた」でも同じでしょう。そして、忘れてはいけないのは、自分一人で達成したのではなく、協力者がいる訳ですから、感謝を忘れない事です。
次にどうして、そのような考えを持つに至ったかに触れたいと思います。