譲渡会で里親希望者が被った場合は? | greensonicの迷子猫探し・保護までのブログ  脱走防止柵の作り方 保護活動など

greensonicの迷子猫探し・保護までのブログ  脱走防止柵の作り方 保護活動など

猫を迷子にして、97日目に無事保護するまでの実体験やノウハウ。その他、脱走防止柵作りや保護活動、猫のこと。ときどき安全保障。

私欲を捨てて、大先輩の判断に従います

譲渡会では、このようなケースがあります。

保護された兄弟猫2匹、そのうち一匹はすごく臆病で懐かず、もう一匹はまぁまぁ人馴れしている。臆病な方は不安だから、もう一匹にぴったりくっついています。猫の二人羽織状態ww。

このような場合に、「2匹とも引き取りたい」という猫飼い経験のない家族と、「どちらか片方だけ引き取りたい」という、猫飼い経験のある家族から、同時に里親希望の申し込みがある…。

こんな例は決して珍しくはありません。

そこで悩むのが保護主です。当然、2匹引き取ってもらった方が、後々楽になります。兄弟だから猫同士の信頼関係はあるでしょう。

そして、次の猫に順番が回せる。

ただ、アップのような猫の状態の場合、2匹は仲が良い訳ですから、飼い主の対応次第では”猫グループVS人グループ”になる場合もあるのです。

人から見れば「兄弟なのだから、引き離しては可哀そう」という意見もあります。ただ、猫グループVS人間グループになるよりは、猫一匹だからこそ、人と上手く懐くパターンもあります。

もし、その兄弟猫が共に人馴れしているなら、もちろん一緒に暮らした方がいいと思います。しかし、兄弟でも仔猫の場合は、数か月離れて暮らしてしまうと、「再会させても覚えていなかった」とよく耳にします。

兄弟を引き離すというのは、人間から見た情をからめた話しで、猫社会からしてみると、兄弟を離すことで共に餌を確保出来て生きられる可能性が増える場合もあります。

子供がある程度育だったら、母猫が子離れして、次の出産の準備をする。ウチのブランと兄弟もそうでした。

猫の経験値がある家族なら、辛抱強く相手(猫)が心を開いて、懐くまで焦らず対応出来るかも知れません。中には「懐かない猫は、それも猫のうち」と悟りの境地で可愛がってくれる方もいるのです。

でも、猫とは、人に「撫でて~」と愛らしくすり寄って来るもの、というイメージしかない家庭なら、きっとガッカリしてしまうでしょう。

ここで間違ってはいけないのは、”経験値がないからうまく飼う事が出来ない”という訳ではありません。学びながら育てていける方もいます。

逆を言えば、猫を飼った事があるからといって、全て正しい飼い方をするとも限りません。「前の猫はこんな難しくなかった」と感じる場合もあるでしょう。以前飼っていた猫=今度の猫と思い込んでしまうという例は実際にあります。

お子さんがいらっしゃれば、その性格や躾も判断に含みます。ペットを家族で飼う場合なら、当然です。

それで、譲渡会の会場で保護主が悩み倒す事態も、ままあります。

そのような場合、私は百戦錬磨の大先輩の経験と直感を頼りにします。

今まで100匹以上の譲渡をして来た大先輩。その考え方や経験を吸収するいい機会です。自分の固定観念に従うより、失敗は少ないはずです。

そうして、自分の希望と違っても、そこは経験豊かな判断を仰ぎ、やってみるでしょう。最近は少し時間がかかって、成猫になってしまっても、地域にもよるでしょうけど、譲渡は出来ます。

それなら、私は大先輩の判断を受け入れます。ただし、脱走防止だけはソフト・ハード両面から実行してもらう。任せきりではなく、確認して演じる。

自我を忘れた方が何事も上手く行くのは、経験上知っていますから。