事情があって、最近の肺がんの治療状況を調べている。I期非小細胞肺癌(腺がん)と仮定される。腫瘤は1つ。大きさは5mm。すりガラスより少し色が濃い状態から始まり、5年の経過観察を経て色の集積がみとめられたところだ。
切り時ということになるが、本人は手術を拒否している。病院の先生が、「(癌と確定すれば)放射線治療もありうる」とお話してくださっているらしいのだ。
以前、私が、手術を受けたころには、放射線治療で根治を目指すのは難しいと言われていた。それが最近そうでもないようなのだ。
https://www.haigan.gr.jp/guideline/2018/1/2/180102050100.html
CQ34 を見ると
「肺葉切除可能なⅠ-Ⅱ期非小細胞肺癌で手術を希望しない場合は,根治的放射線治療を行うよう推奨する。」
とあり。
CQ35を見ると、5年生存率でも7割(手術と変わらない)結果が得られているのだ。
肺がんの手術を受けて10年。いまだに梅雨の季節には肋間神経痛がうずき、右腕は以前ほどあがらない。手術跡のケロイド治療は続く。肺胞が減ったためにコロナの重篤化を恐れる生活が続く。QOLを考えるとありだと思った。
もちろん、何でもかんでも放射線治療でということは勧めない。他への転移が考えられるならここで細胞を取っておくことは次の治療に役立つはずだ。部位によっては、放射線治療ができない場合もあると思う。医師とよく相談してほしい。
とにかく一番大事なのは、自分でいろいろ調べて納得した上で治療を受けることだと思う。
2.治療概要
腫瘍が3cm以下の場合、体幹部定位放射線治療(SBRT)
の対象。
リニアック(直線加速器)などの放射線治療装置を使う。
強めの放射線を4回、6回、8回など分けて当てる。
※通常の放射線治療は6週間の事例あり
3.手術と放射線治療の比較
〇5年生存率はいろんな情報あり
手術も放射線治療も治療成績は同程度
腫瘤が3センチを超えると手術が有利
⇒(全部を統計処理すると以下の数字になると思われる)
5年生存率は手術は80%、放射線治療は70%
〇定位放射線治療は腫瘍だけが治療対象
(リンパ節転移はないと信じるのみ)
〇経過観察は手術も放射線治療も変わらない
と見た気がする。
〇副作用
・手術の場合(私の例)
急性期のせき込み、タン、肋間神経痛、腕が上がらない
テニスができるまでに2か月
晩期(10年経っても)
手術跡のケロイド、肋間神経痛、腕が上がらない
・放射線の場合
急性期 皮膚炎、気管支炎、だるさ、食欲低下。
晩期(数か月後、数年後)
放射線肺炎、肋骨の骨折、動脈硬化、など
4.セカンドオピニオンについて
・別系列病院の別の診療科に意見をもらうと別観点のアドバイスをもらえることがあるので検討するとよい。
5.参考サイト
肺癌診療ガイドライン(https://www.haigan.gr.jp/guideline/2018/1/2/180102050100.html)
肺がんの「定位放射線照射」治療の進め方は?治療後の経過は? – がんプラス
https://cancer.qlife.jp/lung/lung_feature/article571.html
6.最後に
癌ブログのつながりで素晴らしいブログを教えていただきました。U様に感謝申し上げます。