シンガポールではよく老人や障害者の方が路上でポケット・ティッシュなど小物を売っている光景をよくみます。

それ特有の言い回しで、時に歌を歌いながら、”買ってくれませんか~”or”ティッシュは要りませんか~”と声をかける。

足早に急ぐサラリーマン達が、ポケットからコインを出してさっと手に取り購入していく様子をみていると、面白い文化なのだなと初めは驚いた。

なんせ英国ではBegする人は多いけど、何かを提供して頂くというのは、殆どありませんでしたから。雑誌ISSUEが出たときは、ちょっとした話題になりましたものね。

そんなシンガポールでも勿論色々な人がいるのですが、私の会社の近くのショッピングモールで一日中立ったまティッシュを売っているおじさんは素晴らしい。

恐らく病気を患っているのだと思う。
スーパーの袋にポケット・ティッシュを入れて、自分を支えるのがやっとのようなのに立ったまま、そして目の前を通る人に声をかける。

”有難う”

”良い日でありますように”

”気をつけて”


ただそれだけを繰り返し、まるで通る人ひとりひとりに言葉を贈るかのように。
雨の日も、暑い日も。

”有難う”

”良い日でありますように”

”気をつけて”


祈りとは自分にするのではなく、誰かの為にするからこそ、尊いものなのですね。

声をかけられた人は笑顔になってくる。

最近はおじさんの前を通る時、頭が自然と垂れます。




祈り、あなたは誰の為に祈れますか?