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夫カンタロウとお祝い会食をした。
2人の祝い事なので詳細は控えるが、気持ちを新たにまたこれからも仲良くしていきたいなと思った。
たまたま僕らは端の席にいたのだが壁を挟んだ左側には半個室みたいなスペースがあった。
奥に座ったカンタロウからは全く見えず、手前に座った俺からは隣が見えるという配置だった。
2人で食事をスタートしてしばらくすると、予約席だったのだろう、60代後半~70代くらいだと思われる数名の女性がぞろぞろ入ってきてその半個室に着席した。
実は彼女らが入ってきた時から少しだけ違和感があったのだけど、上手く言葉にできなかった。
「あのさ、カンちゃん」
と正体が分からない違和感を伝えようとしたらカンタロウが先に言った。
「隣の女性たちでしょ?ショウタ、そんなにじろじろ見たらダメ。さすがに失礼だよ」
ふぅと息をついたカンタロウはいつもの柔和な表情で、
「あの人たち、みんな着物を着てるけど普段から着てないから全然様になってないんだよ」
と優しく教えてくれた。
聞くと肩のあたりの着付けが崩れていることや、持ち物や所作などどう見てもぎこちないとのこと。
俺の感じた違和感は満更的外れではなかったようだ。着物姿なのになぜだか素敵に見えなかった。
目の前のカンちゃんとのおしゃべりを楽しみたいのだけど、俺のすぐ横に居座る着物軍団のおしゃべりのボリュームがあまりに大きくてどうしてもそちらが気になってしまう。
「うちの会社がさあ」
「やだ~、ギャハハ」
みたいな感じで素敵なレストランに似つかわしくないテンションだった。
カンちゃんからは横をじろじろ見てはいけないと釘を刺されていたのでなるべく左側を見ないようにしていた。
ナプキンで口をぬぐいたいなと思い、一瞬左側を向いた瞬間、見てはいけないものを見てしまった。
口があんぐりしたまま、呆然としてしまった。
何と俺のすぐ左の女が食事用のナイフを手にして自分の前髷にナイフをぶっ刺していたのだ。 (この部分↓)
![びっくり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/014.png)
そんなことがあるわけないと言われたので、二度見したらやっぱりぶっ刺していた。
さらに不思議なのは同席の誰もが全く気にしている素振りがないことだった。
もう食後のデザートどころではなく、これは一体どういう事態なのだろうと気が気でなかった。
「ウソじゃない、ガチでナイフを刺してんの❗️」
俺からしか見えないのでカンタロウは半信半疑の様子だった。
しばらくしてからカンちゃんは、
「ナイフ型のかんざしなんじゃない?」
とのんびりした口調で言った。
だけど、本当に、あれは、食事用にセットされたナイフだった。
絶対にこの目で見たのだが夫に信じてもらえないのが少しだけ悲しくて残念だった。
ブログに書いたところで読んでくれた皆さんに信じてもらえる自信はないのだけど、自分がすっきりしたかったので、独り言戯言として書かせてもらった。
自分だけが見たのに他の人に信じてもらえない悔しさを体験した人がいればぜひ教えてもらいたいものだ。
僕は信じますからね~🙋