本日、夫カンタロウは休日出勤。

なので俺は楽しみな予定を入れた。それについてはまた今度にするとして、少し前のこと。


常々、
「○○界隈ではおばさま達にモテてモテて大変。みんなが『先生のファンです』と僕に寄ってくるんだからさ」

と満更でもない顔でうそぶくカンタロウ。


そもそもカンちゃん、医師でも弁護士でも教師でも議員でもないでしょうがプンプン



俺と出会う前では、ある分野(音楽・芸術)での講師として自称「活躍中」とのこと。
コロナ禍でここ数年開催されなかったけど久しぶりに講師活動を再開できるようになった。

「信じてないならショウタも来てみる?いいよ、雑用係として来させてあげる」

どうせカンちゃんと会う予定をがない休日は暇ですよ、ふんっプンプン
ということで参加することにした。


「ねぇカンちゃ~ん、俺雑用係やだ。そうだ、MCやりたい❗️」
「皆様、ようこそお越しくださいました。講師カンタロウの経歴をご紹介いたします」
「ご質問は後ほどまとめてお受けします。開演までしばらくお待ちくださいませ」

こんな感じでどう?どう?
俺、仕事でホールで司会とか何年もやってたんだから大丈夫よ?どーんと任せなさ~い。


カンタロウは俺をチラリと一瞥して、その後無言だった。
相手するまでもない、時間の無駄、くだらないということだろう。

もちろんMCとして採用されなかった。なので渋々雑用係を引き受けることにした。


そして当日。会場入りすると(注:オフィスのミーティングルームみたいな狭い場所)すぐに、
「ショウタ、上着脱がなくていいからすぐにコンビニ行ってきて。参加者が増えて資料が足りないからコピーしてきて」
きゃー、コンビニコンビニ。

「次は受付して。会費集めて皆さんのコートをクロークに入れて。そしたら配布資料を渡して」
こんにちは、お待ちしておりました。

ぶうたれる暇すらなかった。


そんなこんなで講演会がスタートした。
参加者を目の前にしたカンタロウは、当然のことだけど、俺と2人で過ごす時の顔とはまるっきり違った。
俺にはちんぷんかんぷんな内容も多く、それでも誰にでも分かるように丁寧に解説をしていた。
ふむふむ、なるほどね。

我が夫ながら「まあまあ、なんじゃないの」という感じだった。


終演後、参加者(ほぼ全員おばさま)代わる代わるカンタロウのもとに来た。
「先生、今日も楽しかったですぅ」
「久しぶりに先生にお会いできて嬉しいぃ」
「先生、次回はいつですかぁ?」

悔しいけど、カンちゃんが言ってたことは事実だった。笑


そして受付したりクローク係したり、だけど講演会中にはカンタロウの真横にぴったりくっついている俺を見て、いろいろ不思議に感じた人もいたようだ。

「先生のお知り合いでいらっしゃいますの?」
「ええ、まあ…」
(本当は夫ですけどね、ふんっプンプン)

「先生とは長い付き合いなんですか?」
「たまたま同い年なので仲良くさせてもらってるんです」
(夫からは必ず毎朝「ショウタ好きだよ」ってメール来るし、会えば頻繁に抱き合うような大人の関係ですけどね、ふんっプンプン)


夫だけど仕事モードのカンタロウを見たのは初めてだったので何だか新鮮だった。

モテモテなのかは知らんけど、俺のカンタロウなんだからね、ふんっえー
俺のカンタロウにベタベタすんなやプンプン
と心の中では思っていたけどにこにことやり過ごした。


たくさん人がいたから好きだの手をつなぎたいだの何もなく、その日は手を振って現地解散した。

この講演会でカンタロウがいくらもらったか、受付をしたのでよく分かった。なるほどね~笑

次のデートではストロベリーパフェをご馳走してもらおうぽってり苺
いやいや、パフェいらないから1日でも早く会えた方が嬉しいなあ。