ランダム・ウォーク 234
参照点 その 6 事例研究 日立 2023/2024年の株価の動き
up 2024 08 22 (Thu)
どこを参照点にするか
日経平均の動き(高値と安値のサイクル、波、あるいは波動)に規則性はあるのだろうか。
サイクル、波動に規則性があれば、それをうまく利用できるかも知れない。
日立(6501)の月足から、昨年(2023年04月)と本年(2024年08月)の間の主な動きを調べる。 形式: (年) 月(日)@株価
2023 04 03, @1400, 05 @1600, 06 @1700 07 @1800, 08 @2000 09 @1800, 10 @1700, 11 @2000, 12 @2000
240109 @2000, 02 @2500, 03 @2700, 04 @2800, 05 @3200, 06 @3600, 0708 @3700, 0729 @3000, 0813 @3600, 0819 @3600
2023 04 が谷、08が山、10が谷、2024 08 が山、09が谷、07 08が山、07 29 が谷。約1年半で 3 回のサイクルを繰り返す。
◆ 2023年04月(@1400)を参照点にすると、2024年7月の高値では、264 % (= 3700/1400)の上昇率である。今日(2024年8月)では、257% (3600/1400)の上昇率である。
◆ 2024年初(@2000)を参照点にすると、2024年7月の高値では、185% (= 3700/2000)の上昇率である。今日(2024年8月)は年初に比べると、180 % (3600/2000)の上昇率である。
◆ 7月の史上高値を参照点にすると、本日(2024年8月)は 0.97 (3600/3700) の上昇率。つまり、―3% の下値水準である。
参照点をどこにするかによって評価は変わるが、昨年4月からの 260% の上昇は素晴らしい。
日立のの月足は、ほぼ右肩上がりである。
しかも、2024 年の暴落は、ほぼ1か月で戻している。
ちなみに会社四季報によると、日立の「市場テーマ」は、生成AI/量子コンピュータ/構造改革/IoT/M&A/防衛。
国策に売りなし。この「市場テーマ」はいずれも魅力的である。短期の株価変動に惑わされず、長期保有 (Buy and Hold) でいきたい。
「落ちるナイフはつかむな」「パニック売りはするな」「株価は長期では右肩上がり」「短期投機」ではなく「長期投資」。
【パウエルさんのジャクソン・ホールでの演説】
昨日(2024 08 23)のジャクソンホールでの講演で、FRB議長は「政策を返還するときがきた」と来月9月での利下げを示唆した。
「政策金利」:23.7 月から政策金利を上げて、現在はその下限を 5.25-5.50% としている。
市場では、
・これを来月に、0.25-0.5 % 下げる
・ 長期目標は、2% で毎年 1%程度切り下げ、2016年には 2% にする。
と観測している。
「インフレ率」:2022 年には 7.1 % まで上昇。先月(2024 07)では 2.5%。長期目標は 2%。
「失業率」:2024 01 は 3.7% から、 先月(2024 7) 4.3% に上昇。景気後退の兆候か。
利上げ局面で顕著だったドル高が変更される可能性が予想される。ドル安=円高にになると、日本の輸出産業の利益が減少する。
また、米国金利の下落は、米国企業との取引が多い日本のメガバンクにとって利ザヤ縮小の可能性が高い。
日立や三菱UFJなどにとって経済環境が悪くなるかもしれないが、米国経済減速が緩和されソフトランディングできれば、好環境とも いえる。
ちなみに、ジャクソンホールとは、米国西部ワイオミング州の高原リゾート地の名前。
私は、米国のどこかにジャクソン・ホールという名前の大きな会議場があって、そこで会議が行われるのかと思っていた。
ジャクソン・ホール会議とは、そのリゾート地のホテルで行われる会議のことらしい。