75  The Gift of Sight  『視力の贈り物』 03/04 白内障 

 

by  Kick Weiss  2011 04


 
 今日の最後の患者はアンジェリーネだった。はだしでいつもの赤い服を 着ていた。彼女は盲目だが、 白内障の状態は、比較的簡単な 20分の手術で治療できる。
 
 費用は発展途上の国で約30ドル。 多くのひとたちが必要以上に 視力を失わなくてもいいのに この白内障で盲目になっている。
 

 脱線: 先日、わたし(greenlight2017さん)は近くの眼科に行った。ドクターからショッキングな話しを聞いた。
 日本人は80歳近くになると、全員、白内障である。つまり、100%の人が白内障である。ただ程度問題で、自分が 白内障であることを知らないで人生を終える人も多いとか。
 幾人かは、手術を受けることになるが、通常は入院は不用で、手術当日に帰宅できるとか。
 わたしもこんなに目を酷使している。手術組かなあ。まあ、先のことは考えても仕方ないし、避けられないものは受けて立つより仕方がない。
 
 
 
 One day, to my surprise, our last patient was Angeline. She was barefoot and wearing the same red dress. I brought her in to my examining room and found that, while she was blind, her cataract condition was treatable by a relatively simple twenty-minute operation--one that costs about thirty dollars in the developing world. In fact, twenty million men, women and children around the world are needlessly blind from these cataracts.
 
 ある日驚いたことに、最後の患者はアンジェリーネだった。はだしでいつもの赤い服を 着ていた。診察室に入れ、分かったことは、彼女は盲目だが白内障の状態は、比較的簡単な 20分の手術で治療でき――費用は発展途上の国で約30ドル――るということだった。実際、 2000万人に及ぶ成人男女や子どもたちが世界中で 必要以上に 視力を失わなくてもいいのに この白内障で盲目になっている。

 needlessly = 視力を失わなくてもいいのに。必要もないのに。無駄に。
 
 
 The following week, Angeline came back to have her cataracts removed. Everything went smoothly but, in the middle of her operation, the power went out and I had to finish the surgery with a person holding a flashlight over my shoulder.
 Shortly afterwards, Angeline came back to have her eye patch removed. As I peeled away the covering, I could sense her fear but then, as she slowly opened her eyes, I was thrilled by the expression on her face, the very same one that I was now witness on Stevie.
 
 翌週、アンジェリーネは再びやってきて白内障をとる手術をうけた。すべては順調 だったが、手術の途中で停電になり、私は処置を終えるのに、懐中電灯を私の肩ごしに 持ってもらわなければならなかった。
 すこし経ってから、アンジェリーネは眼帯を外すためにやってきた。私が覆いを外すとき、 彼女が恐れているのが分かったが、それから、彼女がゆっくり眼をあけたとき、私は彼女の顔に 浮かんだ表情に感動した。のちにスティーヴィーの顔に浮かんだまさに同じ表情を見た。

 now = のちに。あのとき。

 
 
 つづく