團菊祭五月大歌舞伎 | greenjadeのブログ

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生け花を中心に、discover Japan の日々。

歌舞伎観劇、
今回は歌舞伎座へ。

今日は千穐楽とあって

大勢のお客様でした。

 

今回の私のお目当ては
伽羅先代萩。
お家騒動「伊達騒動」を
題材とした演目。
 
忠義のために
自分の子を犠牲にする話、
歌舞伎ではけっこうあって、
戦後間もない頃には
戦争で子供を亡くした人たちが
自分たちと重ねて涙した、
というのですが、
現代ではなかなか理解されにくく
なっているのではないでしょうか。
 
先代萩はまだ理解しやすい、と感じるのは
乳人政岡が
目の前で子供を殺されても動じない
勤め人としての顔と
一人になった時に
子供の遺骸にすがりついて
「毒とみたら試みて死んでくれとは
なんとひどい親だろう」
と悲しみにくれる母の顔、
2つをはっきり見せてくれるからかな、
と思います。
 
菊之助・丑之助
親子競演ラブ
image
菊之助丈
凛として美しかったラブ
そして何より
丑之助くんの熱演が素晴らしかったです。
 
このお芝居、
最後に出てくる
仁木弾正がオイシイんですよねウインク
セリフが一言もなくて
花道を退場するだけの役爆  笑
それだけなんですが
存在感たっぷりの役で
歌舞伎らしさ満載です。
 
現代では
スポットライトを当てればすむところ
わざわざ「面灯り」といって
ロウソクのあかりで
スポットを当てる方法を使い、
その古風な感じがまた
妖しげで美しいキラキラ
今回ロウソクに照らされるのは
團十郎丈の美しいお顔ですよウインク
 
3階席ですと
七三のすっぽんがギリギリ見えて
仁木弾正のひっこみ
最初のほうしか見えませんえーんガーン
 
でも
姿が見えなくても
幕にうつった影がゆらゆらとゆれて
妖しさいっぱい。
あーなるほど
影も演出のうちなんだ、
と面白く眺めました。
 
 
今回昼の部は見なかったのですが
市川左團次丈の
一年祭の追善があったので
2階の展示は
左団次丈の舞台写真です。
存在感があって
深みのある声も素敵、
だけどとぼけてひょうきんな面もあり
襲名披露の口上では
いつも場内を笑いの渦に巻き込んでました。
 
この弥陀六が好きだったなえーん
 
夜の部2幕目は
四千両小判梅葉
河竹黙阿弥の白波ものですが
他の白波ものと一味違う感じウインク
 
それよりも!
お芝居の筋よりも
なじみのある地名が続出して
私はそっちが気になってしまってあせる
 
四谷見附、市ヶ谷、神楽坂、牛込
途中
「永代のちくままで味噌を仕入れに行った」
というセリフが出て
うぉっびっくりとなる
ちくま味噌って
永代橋のたもとにあるお店で
あの!赤穂浪士が打ち入り後に引き上げるとき
甘酒を差し入れたと言われているのです。
 
そのあと
熊谷の場面が出てくるのですが
「中山道の土手道」
と言うじゃないですか!
分かる!通った!あの土手道長いよね!
さらに
お地蔵様があるのですが
うぉっびっくりあれ権八地蔵じゃない?
 
実際の地蔵堂
イヤホンガイドの解説でも
現在でもあるお地蔵様、
というので
これに違いないと確信ひらめき電球
 
幕切れの牢屋の場面の
リアリティがすごいのですが
私はまた違った意味で
リアリティ感じまくって
楽しい時間でした。
 
外に出たら
幕が変わっていて
すでに6月の公演に向けて
準備完了!
 
おみやげは
仙台銘菓・萩の月ウインク
これでまた1週間
頑張れますウインク