<50代の主婦、妙子。
家族関係は、温かいとは言いがたい。
唯一の心の支えである愛犬ポポが、
ある日、大きな事件を起こしてしまう。
追い詰められた妙子は、どこへ向かうのか?>
作品にもよりますが、
篠田節子さんと、乃南アサさんの作品の中には、
「世の中、甘くない」と思わされるものがあります。
なんとなく、女性作家の方が、
登場人物の女性に対して容赦しないような気がします。
「逃避行」は、ほとんど楽しい話ではありませんが、
疾走感があって、ぐいぐい読まされてしまいました。
この設定で、ここまで読ませるのがすごい!
主人公と年齢はあまり近くないのですが、
うちにも、犬が2匹いるので、
共感できたり、身につまされるような気分になりました。
妙子の選んだ道、私は賛成です。
ただ、切ない、悲しい、空しいという気分になる話なので、
また読みたいとは思いません。
「女たちのジハード」の方が、
楽しさとか面白さは、ずっと上だと思います。
あと、なんか宗教色が強そうで、
ずーっと敬遠してる「ゴサイタン」も、
やっぱり読んでみようかな。
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