地元の会社で働き始めて1ヶ月が経ち、新しい利用者さんにも慣れてきました。




4年、介護施設と家とスーパーしか行かなかったのが、今は地元の街を回っていて、久しぶりに通った道や、街並みが様変わりしていて驚くこともあります。以前担当していて訪問していた利用者さんの家の前も通ります。


私が以前担当していた利用者さんは、施設に入ってしまって空き家のままだったり、家自体が取り壊されてマンションやアパートになっていたり、今でも住んでいるんだよと他のヘルパーから聞いたりします。


その人の顔が浮かんで、元気かなぁ、どうしてるかなぁ、まだ生きてるのかなぁと思ったりもします。

15年前に98歳くらいだったおばあちゃんはもう天国に行っているだろうよ




拒否が強くて大変だった人や、要求が多かったり、1時間目一杯やることがあって疲れたなぁなどの思い出もありますが、優しくて穏やかな性格の利用者さんで癒される人とか、楽しい会話したなぁ、色々です。





私が「初心忘れるべからず」を思い出されるおばあさんがいます。




ヘルパーをやり始めて間もない頃に担当した、独居の優しいおばあさん。

掃除が主でしたが、傷みかけの野菜に気づいて声かけした事で、包丁の力が入らず料理をしていないことを知った。近所のご家族の所に食べに通っている、とサ責から聞く。

ご本人は、カットさえ出来ていれば煮るなり焼くなり自分でできるのに、と残念に思っていた。

サ責に報告し、料理の下ごしらえまでのケアに繋げることができた。おばあさんは「簡単な料理だけどできる様になった、良いヘルパーさんに巡り会えて良かったわ」と言ってもらえた良い思い出。

人の役に立てた事、ヘルパーになって良かった、とも思えたし、やり甲斐を感じました。


手芸が趣味で、部屋に飾っていた。作りかけの作品も見せてくれていた。


いつか、「よかったら」と、その中から選んで色紙を私に下さった。

色紙は割と小さいので小さい折り紙を折る器用さ、細かさに驚きます。



ヘルパーの喜びを初めて感じた出来事でした。



色紙を見るたび、初心にかえる。

感謝を伝えてくれたおばあさんに、逆にこちらが感謝してしまいます。




介護は楽しい。

介護は厳しい時もあり、苦い思い出もある。

喜びを共有するときもあるし、辛さを分かち合う、痛みを共感することもある。


色んな人生を体験した方と出会うことで、私の人生も彩られるし、磨かれる。



利用者さんとの縁は大切にして行きたいです。