娘の草履のことを書いてみます。
娘が昨年の秋に色無地を着たときのことです。
私が適当に買ってきた草履を履かせたところ、
娘に「足が痛くて困った」と言われました。
「草履は足が痛くなるもの」と思われては大変です。
着物を着ること自体が苦痛になってしまいますから。
きちんとした草履を買い与えるべく、
銀座の「与板屋」さんに伺いました。足袋を持参しました。
(昨年の初冬だったと思います)
娘が選んで、その場で調整していただいた草履です↓
我が家で保管し、着物を着るときに着物と一緒に送りました。
なんと!ぴったりの外箱が家にありまして、
また送る機会があるかもしれないので、箱も保管しています。
このお草履、「全く足が痛くならなかった」とのことで、
銀座まで出かけた甲斐がありました。よかった!!!
次は「私も忘れていた」逸品です。
私はずっと、
「自分用に畳表の草履を買ってある」と思い込んでいました。
草履の「畳表」は竹皮です。フォーマルにも使えます。
母は「昔は祝い事ではゴザの草履を履いたものだ」と言います。
実際、母は畳表の草履をよく履いていました。
フォーマルな草履といえば、
「佐賀錦」の金銀の、いかにも「錦」な草履を思い浮かべます。
結婚してすぐ、義母が着物の展示会に行くのに付き合ったとき、
佐賀錦の草履とバッグの礼装セットを買ってもらいました。
まさか自分が買ってもらうとは思ってもみませんでした。
(実家に置いてあるので撮影できないのが残念です)
それがあるのに、
私は母の豪華な畳表の草履に憧れていたので、
後の展示会で偶然それを見かけた折に
我慢できずに買ってしまいました。
義実家関係のフォーマルな場では義母に買ってもらった草履を
履いていたので畳表の草履はずっと仕舞ったまま未使用でした。
その記憶を抱いたまま、
先日、思い立って、その草履を出してみましたところ〜
あら?
思ったより小さいのでは?
この赤い鼻緒は娘用だわ〜!(絶対「自分用」じゃないわ!)
え〜待って、七段? これは礼装用を意識してる。
それにしても、可愛い草履です(笑)
ということで、私は勘違いをしていました。
畳表の草履は自分用に買ったのではなく、
娘の「十三詣り」のために買っておいたのものと思われます。
それなのに。
「十三詣り」では娘に着物を着せる余裕がありませんでした。
草履を買ってあることも思い出せないくらいでした。
<余談>
義母に草履のセットを買ってもらったとき、
べっ甲モドキの髪飾りも買ってもらったらしい。
恩知らずですが、「モドキ」には興味ないので忘れていました。
実母が覚えていて、
義母が実母に「本物は息子(私の夫)に買ってもらえばよい」と
電話で話していたのだそうです。「模造品で申し訳ない」という
意味だったみたいです。
実母に、この話を聞いたとき、
私はすでに京都で夫に本物を買ってもらっていた後だったので、
実母に「もう買った」と伝えることができました(笑)
若い頃は、洋服の時も髪に簪を挿したりしていました。
今それをやったらどうなんでしょうね。