海外の出版物から依頼されて書いたラフ原稿なのですがブログに載せますので興味のある方はお読みください。→ 『医療大麻の可能性と展望』 グリーンフラスコ代表 林真一郎
はじめに 医療大麻とは大麻Cannabis sativaの医療領域での活用をいいます。大麻にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる特有な成分を含み、がんや多発性硬化症、パーキンソン病や緑内障など様々な難病に効果がある一方で各国の法律により使用が制限されています。アメリカ合衆国ではワシントンDCを含む20州以上で使用が可能ですが合衆国憲法では使用は違法、州法では合法といういびつな状況となっています。オランダやオーストラリア、イギリスやドイツ、そして最近になってカナダや韓国でも使用が認められ医療大麻の合法化の流れが加速しています。日本では1947年(昭和23年)に制定された大麻取締法によって厳しく規制され、医療目的でも使用、輸入ならびに所持は禁止されています。日本で
は3人にひとりががんで亡くなる時代を迎え、また様々な難病によって医療費が高騰している状況で医療大麻の是非が改めて問われています。
医療大麻の歴史 大麻は太古の昔から医療に活用されていた歴史があります。中国では神農の教えである「神農本草経」に収載されていてリウマチ性疼痛やマラリア、婦人科疾患や便秘などが適応とされています。インドの伝承医学であるアーユル・ヴェーダでは疼痛や不眠、消化器障害などに幅広く使用されています。インドのカルカッタに居たアイルランド人医師のウィリアム博士によって1839年に医療大麻は西洋に紹介されました。ウィリアム博士は1842年に英国に大麻を持ち帰り、英国薬局方に大麻抽出物や大麻チンキが収載されました。日本でも第2次世界大戦直前まで大麻製剤があり、印度大麻草チンキや印度大麻草エキスといった名称で薬局で販売されていました。日本薬局方にも印度大麻や印度大麻エキスとして第5局まで収載されていますが1948年に大麻取締法が公布されたため第6局(1951年
改正)以後は削除され現在に至っています。→ 続く
はじめに 医療大麻とは大麻Cannabis sativaの医療領域での活用をいいます。大麻にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる特有な成分を含み、がんや多発性硬化症、パーキンソン病や緑内障など様々な難病に効果がある一方で各国の法律により使用が制限されています。アメリカ合衆国ではワシントンDCを含む20州以上で使用が可能ですが合衆国憲法では使用は違法、州法では合法といういびつな状況となっています。オランダやオーストラリア、イギリスやドイツ、そして最近になってカナダや韓国でも使用が認められ医療大麻の合法化の流れが加速しています。日本では1947年(昭和23年)に制定された大麻取締法によって厳しく規制され、医療目的でも使用、輸入ならびに所持は禁止されています。日本では3人にひとりががんで亡くなる時代を迎え、また様々な難病によって医療費が高騰している状況で医療大麻の是非が改めて問われています。
医療大麻の歴史 大麻は太古の昔から医療に活用されていた歴史があります。中国では神農の教えである「神農本草経」に収載されていてリウマチ性疼痛やマラリア、婦人科疾患や便秘などが適応とされています。インドの伝承医学であるアーユル・ヴェーダでは疼痛や不眠、消化器障害などに幅広く使用されています。インドのカルカッタに居たアイルランド人医師のウィリアム博士によって1839年に医療大麻は西洋に紹介されました。ウィリアム博士は1842年に英国に大麻を持ち帰り、英国薬局方に大麻抽出物や大麻チンキが収載されました。日本でも第2次世界大戦直前まで大麻製剤があり、印度大麻草チンキや印度大麻草エキスといった名称で薬局で販売されていました。日本薬局方にも印度大麻や印度大麻エキスとして第5局まで収載されていますが1948年に大麻取締法が公布されたため第6局(1951年改正)以後は削除され現在に至っています。→ 続く