貧窮貴公子(ひんきゅうきこうし)~山田太郎ものがたり~
Story #01「だって女の子だもん」
白馬の王子さまとの出逢いを夢見る池上隆子。ある日、学校中の女学生憧れの的、山田太郎に恋をする。成績優秀、眉目秀麗、スポーツ万能、でも家庭のことはあまり知られていない神秘的な彼に、憧れを抱き、太郎追っかけ作戦を決行するが・・・
情人節(旧暦七夕)が近づいたある日、今年も自分が一番と自負する杉浦圭一は、女子学生が「今年の本命」と噂する太郎のことを耳にする。聞き捨てならない杉浦は、あの手この手で太郎の人気を落とそうと試みるが・・・
Story #02「ライバルはどいつ」
杉浦は、太郎への思いを断ち切ろうと修行に出る。太郎は杉浦の実家のスーパーでバイトを始め、杉浦の心は揺らぐ。
一方、杉浦の妹ミカが太郎に一目ぼれする。ミカはバイト代をはずんで、太郎に家庭教師になってもらうことに成功。小さいときから兄の好きなものを奪ってきたミカ。兄と妹の太郎争奪作戦が開始する。家庭教師として杉浦家を訪ねた太郎にミカは色気で迫り、兄はせっせと食べ物を運んで二人の邪魔を試みるが・・・
Story #03「おいしいバイト」
太郎はバイトを探していたある日、御村託也からいいバイトがあると持ちかけられる。
1日5千元ももらえるその仕事は、御村家での家政婦のバイトだった。女装して御村家に乗り込んだ太郎。御村とやたら親しい態度を見て、祖父は、御村の彼女ではないかと疑い、無理難題を与え、きつくあたるのだが・・・
Story #04「父帰る・隆子の誤算」
山田家の父・和夫がいなくなって2年近くたっていた。
ある日、その和夫がふらりと帰ってきた。翌日、イタリアから和夫を追って、マリアとその運転手大熊が現れる。和夫に妻があり、7人もの子供の父親だと知ったマリアは和夫の気持ちを確かめようと、山田家に居候するが・・・
Story #05「ときめき太郎」
父・和夫がパスポートとともに姿を消した。母綾子は8人目を授かっていた。
ますますお金が必要になった太郎は一層バイトに精を出す。ある日、バイト先で見かけたOLに不思議な胸のときめきを覚え、親友・御村に相談する。御村は「それは恋だ」と告げる。御村から太郎の恋の話を聞いた山田家の兄弟は太郎を応援しようと、まずは相手を突き止めるためにバイト先へ繰り出す・・・
Story #06「お嫁においで」
連休の間、太郎は再び、御村家で家政婦として働いていた。
忘れ物を届けに来た太郎の妹・よし子を見て、祖父・御村聖一はよし子に理想の嫁の姿を見る。よし子をすっかり気にいった聖一はよし子に住み込みで聖一と託也の世話をしないかと持ちかける。御村家で働き始めたよし子は託也に琴を習い始める。ある日、託也はよし子を海に誘う。二人っきりで海に行くことを知り、気が気でない太郎は・・・
Story #07「ビンボー仮面・マイ・フェア・タロー」
文化祭が近づいたある日、映研の部長・小谷は高校生活最後の作品「ビンボー仮面」の主役に太郎を抜擢。しかし、食に直接つながらないことに興味のない太郎は小谷の依頼を断る。どうしても太郎を主役にしたい小谷はあきらめず太郎にアタックするが・・・
夏休みに御村託也の姉ふたりが戻ってきた。ふたりはライバルやす子が財閥の御曹司と婚約したと知り、面白くない。やす子の鼻をあかしてやろうとふたりは託也の友達、太郎に目をつけて・・・
Story #08「和夫と綾子の青春」
ある日、綾子はもずくスープをつくり、故郷・沖縄での和夫との出会いについて語る・・・
綾子は華族の娘だったが、事業に失敗した両親に先立たれ、沖縄でじいやと一緒に暮らしていた。綾子を思う綾小路が連日求婚に訪れるが、容姿端麗 王子のような婿を夢見るじいやは綾小路に妥協できない。
ある日、忘れ物を届けに山田医師の御曹司・和夫が綾子を訪ねる。ふと目があったそのときから二人は胸のときめきを覚え・・・
Story #09「山田兄弟増殖中」
綾子が階段から落ちた。
病院に駆けつけた山田兄弟に綾子は自分もお腹の子供も大丈夫だが相手に怪我を負わせたという。その相手はラッキーという犬で飼い主はカンカン。犬の治療代を払わされることになる。
保険のきかない犬の治療代はバカにならず、太郎は大ピンチ。支払いに頭を悩ませ街を歩いていた太郎に高額バイトの勧誘の声がかかる。そのバイトとは・・・
Story #10「がんばれ兄ちゃん」
着ぐるみショーバイト先で太郎は裏方バイトの桜井健に出会う。
紹介されたその時からお互い同じ空気、貧乏の匂いを感じる。健もまた、幼い弟妹を抱えた貧乏兄ちゃんだった。
ある日、遊園地の無料入場券をもらい健の弟妹が遊びにくる。着ぐるみ役が倒れ、健は弟妹の前でいいところを見せようとその代役を引き受けるが・・・
太郎の弟妹を見てみたいと思った杉浦は山田家を訪れ、太郎似のよし子にときめきを覚える。そこに御村が差し入れを持って現れ、御村がすでに山田家に出入りしていたことを知る。よし子と仲良く出て行く御村を見て杉浦は・・・
Story #11「わたしの王子様」
関口美己子は家中を太郎で飾り理想の王子様と崇める後輩。
ある日、美己子は太郎追跡作戦を決行する。バイトに勤しんだ後、太郎が向かったのは想像を絶するあばら家。夢を打ち砕かれた美己子は太郎が実は貧乏だったことを暴露する。
そんな折、山田家に遺産相続の話を持って弁護士が訪ねてくる。和夫が親しくしていた女性が他界し、遺産をすべて和夫に残したと言うのだが・・・
Story #12「愛をください」
杉浦は差し入れを持って山田家を訪れ、山田一家が引っ越したことを知る。
新居を訪ねた杉浦は一緒に自動車免許の試験を受けないかと持ちかけられる。太郎と一緒と聞いて杉浦は有頂天。
和夫が連れてきた美人運転講師・徳大寺が太郎を担当、和夫が杉浦を担当し、運転を教えることになるが、太郎と徳大寺のことが気になる杉浦は運転に身が入らない。二人で学科試験を受けに行くが・・・
Story #13「前より貧乏」
ある日太郎は家を追い出され高利子貸しの借金に負われホームレスになっていた桜井兄弟に再会する。
兄弟を哀れに思った太郎は山田家に居候させることにする。和夫は兄弟の借金の返済の手助けをする。世話になりっぱなしの山田家にせめてもの奉公をと兄弟は献身するが、家の骨董品を壊してしまう。
これ以上迷惑をかけられないと兄弟は置手紙を残し、再び路上へと戻ったが・・・