まだあったのか。

比較的古いドラマなのかな、草彅剛が詐欺師役の『嘘の戦争』。

と、2017年であれば、それほど古くもないのか。

 

母と弟を殺し、自らも無理心中した父。

だが、それは仕組まれた殺人事件だった。

真犯人の顔を見た9歳の少年・千葉陽一は、警察に真実を証言するが、

信じてもらえないどころか、「嘘つき」と呼ばれ、親戚からも孤立してしまう。

やがて、陽一は海外に渡って一ノ瀬浩一と名を変えて詐欺師になり、

真犯人との再会を経て復讐のため、日本に帰国する。

30年の時を経て事実を知った浩一は、詐欺師ならではの手法で罠を仕掛ける。

(wikiよりあらすじ)

 

 

草彅剛は、これまでもアイドルとは思えない演技力だとは思っていた。

かっこいいわけではないのが良いのだと思う。

一方、市村正親はいい役者なのかもしれないが、

どれもこれもワンパターンで好きになれない俳優の一人だ。

演劇の人なのだよね、確か――

歌舞伎役者たちみたいに、舞台と映画などを切り替えればよいのに。

 

さて、ドラマならではの時間の長さと、それに伴う脚本の冗長さはイマイチだが、

最後までちゃんと見れたところをみると、面白かったのだと思う。

親を殺された子供が復讐者となって、かたき討ちをする話はいくつもあるが、

漫画なら森川久美の『シメール』、古い日本映画では『雪之丞変化』がある。

と、雪之丞の原作は、1930年代ですってよ。

 

いずれも、かたき討ちの話で、その途中で、

仇の身内ではあるけれど、何も知らぬ無垢な娘と恋仲になり、苦悩し……

というドラマチックな仕立てなので、

その辺、『嘘の戦争』も脚本が予測通りすぎるというか。

でも、他の作品を知らなければ盛り上があると思うし、

悪くはない――と、言っておきます。 ←何その上から目線。