WOWOWでやってた。『ダンサー・イン・ザ・ダーク

救いのない映画だったし、主人公のキャラもあまり好きではなかったのだけど、

衝撃ではあったな。

 

「奇跡の海」のラース・フォン・トリアーが、

アイスランドの歌手ビョークを主演に撮り上げた人間ドラマ。

過酷な運命に翻弄されながらも、息子のためにすべてを投げ打つ

主人公セルマの姿をミュージカルの手法を導入して描き、

2000年・第53回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞。

その歌声を披露しながらセルマ役を熱演したビュークも女優賞を受賞した。

アメリカの片田舎。チェコ移民のセルマは息子ジーンと2人暮らし。

つつましい暮らしだが、隣人たちの友情に包まれ、

生きがいであるミュージカルを楽しむ幸せな日々。

しかし彼女には悲しい秘密があった。セルマは遺伝性の病で視力を失いつつあり、

手術を受けない限りジーンも同じ運命をたどることになる。

2000年の公開時は日本でも興行収入24.2億円の大ヒットを記録。

2021年12月、4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開。

(映画comより)

 

 

2000年当時、ビョークの声がとても好きだった。

声と比べて、こんな童顔な人だとは思ってなかったけど。

 

だってさ、ビョークって、こういう人じゃん?

 

その後だって、レディガガほどじゃないにしても、こういうファッションの人じゃん?

 

いや、確かに、顔立ちに名残(←いや、本人だろ)はあるんだけども、

チェコ移民の少女役って「えええ?」だった。

映画は、移民の人たちの苦労と強かさにすごく説得力があったと思う。

ラストも、子供の手術のために自分の絞首刑を受け入れるのは、

その前のストーリーから続くと納得できるようになってた。

 

ただ、私は、逆境にあった時、ミュージカルを想像して現実逃避して、

対策も言い訳もせずに、微笑んでやり過ごすっていうキャラクターが、

なんとも気に入らなかったので、同情も感情移入もできなかったのだが。

 

歌手としてのビョークについては、そいうわけでファンだったのだが、

当時、日本人上司と一緒に訪問したスイスかどこかで、ビョークの話になり、

ドイツ人の共同研究者と一緒に、彼女の良さを力説した記憶がある。

私もその共同研究者も、普段の会話や仕事の議論の英語は問題なくても、

自分は音楽用語や、ニュアンスを含むその手の語学力は全然ないのか、

あるいは上司側の音楽リテラシーのせいだったのかもしれないが、

とにかく全く伝わらずに衝撃を受けた。

共同研究者には「後で日本語で説明しておいて」と、言われつつ、

二人で「英語、がんばろーね」と、話し合った。(←これも英語でなんだけども)

 

……たぶん、私も相方(共同研究者)の語学力も、変わっていない。

映画雑誌は英語記事も読むが、

そういえばいまだに、音楽記事を英語で追いかけることはない。

専門外の外国語は、地元に住むのでもなければ、なかなか学べないね。

 

 

さて、Pick。

シンガーとしてのビョークと、役者としての彼女のギャップが面白く、

映画としても(自分の好みはともかくとして)お勧め映画です。

どよ~んとした気分になるかもしれないので、元気なときにどうぞ。