web漫画を読んでいる。無料漫画を専門に。
kindleで小説も読むが、漫画は歯止めが利かなくなりそうなので無料限定だ。
なお、何度か使っているタイトルの「漫画に埋もれる日」は、
親愛なる友人でもあるライターさんのかつてのブログタイトルを
パク……いや、本歌取りさせていただいている。
各漫画とも10/29現在で無料やお試しの多い漫画サイトにリンクしておく。
【なつかし~】
仕事が混みあっていて、通勤途中もPCを広げていたから、
しばらく漫画を読んでいなかったのだが、
スマホのCMで、友人がアシスタントに入っていた漫画家さんの作品が出てきたので、
懐かしくて、思わずクリックした。
なお、当時からその漫画の話は聞いていたが、まともに読めなさそうで
(コマ割りや背景の書き込みばかり気になって、話が分からなくなりそうで)
あらすじをわかっている割に、ちゃんと読んだことは無かった。
30年位前の漫画だから、さすがに絵は古いが、
今でも似たような漫画があるよなと言ったところ。それなりに面白かった。
これでわかる人は少ないと思うが、呪術廻戦の江戸時代風味、みたいな作品。
なお「呪術廻戦」芥見下々は、あの青少年の距離感を含めて大好きです。
【ねこぱんち系】
関西に住む友人が「帰りの新幹線で読む?」と、渡してくれる猫雑誌には、
ねこ漫画がいろいろと載っている。
その中で(だけ)見たことのある漫画がweb漫画で出ていくつか出てきた。
ここでしか見ないのは、書店やキヨスクだと、
スピリッツとジャンプ以外に目がいかないからか(^^;
夢うさぎさんのお勧めの「デキる猫は今日も憂鬱」山田ヒツジもwebで読んだ。
コミカル一辺倒だが、忠犬の責任感と猫のツンデレが混ざったような
巨大猫の諭吉が、この上なくかわいい。
ざっくり「行儀作法にうるさい世話焼きのお祖母ちゃんが巨大な黒猫だったら」
みたいな漫画だと思ってくれ。楽しい漫画だ。
「骨董猫屋」鷹野久も念入りに毒が無くて、柔らかそうなぼんてんがかわいい。
顔だけでなく、性格もいい人っぽくて、ただ、姿以外は全くねこっぽくない。
ほんわかしていて楽しい漫画だ。
猫漫画あれこれは、以前も無料漫画サイトから連日お勧めされた時期があって、
「きょうのらすぼす譚」「猫絵十兵衛」「江戸日々猫々」なんかはまとめて読んだ。
リンクしたのはみんな気に入ったもの。
きっと猫漫画にドラマ性を求めていないのだろうな、私は、と、思う。
たとえば「私という猫」イシデ電は「らすぼす譚」に似ているのに面白さがわからない。
これも「猫物を通じて人間をうんぬん」とあるブロ友さんからお勧めされた漫画だが、
野良社会の厳しさに乗せて、私小説的に生き辛さや拘りをウダウダぼやかれても……ね。
私が漫画に求めている痛快さや面白さがまったく無い。
精神疾患や生き辛さを抱えた人は気の毒だし、社会対応が進めばいいと思うが、
漫画で恨み言を伝えられても、不幸が伝染りそうな気がするばかりだ。
おまけみたいに犬漫画も。猫漫画がほのぼのなのに対して、
(いや「夏目友人帳」とか「鬼を飼う」とか例外もあったか)
犬漫画はトラブルに巻き込まれたり、SFや探偵や刑事である主人を助けたり、と
ハリウッド系ドラマみたいなものが多い気がする。
もともと外薗昌也はグロテスクで好きな漫画家さんなんだけども、
「犬神・改」いいわあ~。無敵で無垢で素直な23(←犬の名前)かわいいです。
【ウダウダ系青少年漫画】
映画の話のついでに中高生時代に大島弓子が苦手だったと書いたことがある。
デリケートすぎて神経質すぎて、事実以上に相手を推測して敵対視する……
それは親や教員に反発する第2次成長期とやらの青少年や、
中2病と言われる世代に特有のものなので、誰にも覚えがあると思う。
そのまま大人になった奴らもいるし(小説家・芸術家には必要という気もする)
世代に関わらず生き辛さを抱えたような人たちもいる。
それらを抽出した漫画がずいぶんたくさんある。
ただ、純文学が苦手なのと同様で「で、何?」と、思う。
まあ、実際の中高生を主人公にしておいてくれれば、拒絶感は少ないが。
そんなわけで大島弓子と同様、いくえみ綾も苦手なのに、勧めてくる女友達がいた。
「太陽が見ている(かもしれないから)」いくえみ綾……
もともと好きな漫画家さんではないが、念入りに苦手だ、こういう話は。
生き辛い人の中には、好き好んで迷路に嵌まり込んでいくタイプがいるが、
いくらでも回避できるところがあるだろーに、と、
生き辛さと愚かさがセットになったようなのが苦手なんだと思う。
それに、色々と中高生の悩みの設定が古い気がするのは、なんでだろう?
恋愛感情と友情の合間みたいな高校生特有の人間関係や、
傷つきやすく生き辛さを感じる人の葛藤などを描いているという面では
「氷の城壁」阿賀沢紅茶も、同じだが、
主人公の賢さ(自分の感情などの分析能力?)が違う。
この漫画のカラリとしたところ、ドロドロ・モヤモヤしたところ、
コメディっぽい行き違い、笑い飛ばせない悲惨さ、学校の歪み、
それでも胸を張っている感がちゃんとあるところが心地よい。
主人公のこゆんもヨータも、コミカルでリアリティがないようでいて、
悩みの乱立とその取捨選択が、ものすごくリアルに感じた。
リアルと言えば、「顔に泥を塗る」ヨシカズも、ある意味リアルだと思う。
どこかしら同人誌臭が抜けない、コミックぜにょんの漫画だが、
生き辛さを抱えた人と、彼らへの加害者になってしまう一般人の
双方を深掘りしている点で、少々珍しい(←複雑だともいえる)。
生き辛さを抱えた人や、障害を持った人をわかって欲しい系の漫画は多いが、
彼らが爆発し他人を傷つける部分には見ぬふりをしたり、
「そこまで神経質に引っかかるのでは、周りの人は何も発言できないだろ」
と思われる主張を繰り返す漫画が多い中で、
「好きなメイクをする」「好きな装いをする」というわかりやすいネタと、
女装の麗人という脇役キャラを使うことで、いいバランスをとっている。
好き嫌いは分かれると思うが、ウダウダ漫画の中ではお勧めだ。
【ホラー&サスペンス+スプラッタ】
「ウロボロス」も「レッドリスト」も、神崎裕也作品は無料漫画で読んでいたのだが、
これらに比べるとかなりコミカルな「チェンジザワールド」も面白い。
スプラッタシーンの華々しさ(?)と、女の子がかわいいのがいい。
犬漫画の外薗昌也もグロテスクシーンをピックアップすればこの分類に入る。
彼の作品の一つの「鬼畜島」は、グロテスクのためのグロテスクで潔い。
島つながりで連想する「彼岸島」の松本光司よりも、絵がきれいで読みやすいし。
絵的にはいまいちなのだが、「モンキーピーク」粂田晃宏も良いかなあ。
内容と絵のバランスが良くて、内容も推理小説グレードの
「ガンニバル」二宮正明も、スプラッタ風味だけれどお勧め。
(いや、鬼畜島、彼岸島は私は読んでたけどお勧めはしない)
一方、デリケートで神経質なスプラッタ系、というのはなかなかなくて、
出てくるとすると、被害妄想が爆発してスクールシューティングや通り魔になる、
みたいな加害者側が多いんだけども、
ハンディキャップが特性になって、ホラー映画の加害者に対抗するのはあるよね、
盲目だから闇に強い、とか、人口聴覚が宇宙人に対抗できるとか。
主人公(あるいはその周辺)が中2っぽいか。デリケートではないが。
そういえば、寄生獣って、このブログの冒頭の(友達がアシスタントしていた)漫画と
同じ時期だったなあ。だから寄生獣も、漫画の初期はまともに読めていない。
スタートはそっち系かと思ってたけど「生者の行進」みつちよ丸、は
途中からどんどん面白くなっていった。絵も綺麗になった気がするし。
スピンアウトだったか、別の人が描いてる続編もあったような←うろ覚え。
スピンアウト物で思い出した「善悪の屑」(←wikiをリンク)も、
ホラーばりに残酷でグロテスクだけど、
朝食会のメンバーも含めて全員に背景があって、重みのある漫画だった。
映画になったはずだが見た記憶がない……公開中止になってたのか(T-T)
web セミナーの休憩時間に、ダラダラ書いていたら、リンクだらけになってしまった。
お勧め漫画に、水色のマーカーをしておきます。
黄色の方はマニアックなので要注意、ってところで。