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退屈なセミナーにさようなら!
「もっと学びたい!」ワクワクするセミナーの作り方
離職防止研修セミナーから学ぶ効果的な使い方
こんにちは。今回は、放課後デイサービスでの離職防止研修を例に、どのように受講生の心に響くセミナーを構築していくのか、その具体的な方法についてお伝えしたいと思います。
⒈アドバイスではなく「気づき」を生む
セミナーを構築する上で最も重要なのは、単なるアドバイスや情報提供で終わらせないこと。
例えば「離職を防ぐためには健康が大切です」と言われても、ほとんどの人は「そうですね」と聞き流すだけで終わってしまいます。
では、どうすれば受講生の心に響くセミナーを作れるのでしょうか?
今回の研修事例から、効果的なアプローチ方法をご紹介します。
⒉受講生の関心事から入る
今回の研修ではまず「子どもたちが安心して過ごせる場所づくり」という、放課後デイサービスのスタッフにとって最も関心の高いテーマから入りました。
「子どもたちが安心して話せる環境をつくるために、どうすればよいでしょうか?」
この問いかけから始めることで、受講生の興味を引き出し、自然な形で本題へと導いていきます。
⒊段階的な気づきの設計
セミナーの流れは、以下のような段階を経て構築しました:
⒈子どもたちの安心できる場所づくりの重要性
⒉そのためには支援者自身が安心して働ける環境が必要
⒊安心して働ける環境には心理的安全性が重要
⒋心理的安全性を保つには身体的健康が不可欠
「心と身体は繋がっている!」の
気づきを起こすデザインMAP
⒋具体例を通じた理解促進
抽象的な概念は理解しにくいものです。
例えば、「心理的安全性が大切です」と言われても、具体的にイメージできる人は少ないでしょう。
そこで、以下のような具体的な問いかけを行いました:
⚫︎「話しやすいリーダーって、どんな人でしょうか?」
⚫︎「逆に、話しかけづらいリーダーは?」
⚫︎「徹夜明けの時、部下の話しにしっかり耳を傾けられますか?」
このように具体的な場面を想像させることで、受講生は自身の経験と結びつけて理解を深めることができます。
⒌双方向のコミュニケーション
一方的な講義ではなく、受講生からの意見を引き出し、それを活かしながら進めていくことが重要です。例えば:
⚫︎若手社員が「ゴール設定の意味が分からない」といった時は、「仕事は何のためにしていますか?」
と問いかけ
⚫︎「心に余裕を持ちたい」という抽象的な目標が出た時は、「具体的にどんな状態になりたいですか?」と掘り下げる
このような対話を通じて、受講生自身が答えを見つけていくプロセスを支援します。
⒍専門家との連携
今回の研修では、理学療法士と連携し、身体的健康の重要性について専門的な観点から伝えていただきました。これにより:
⚫︎理論的な裏付けが得られる
⚫︎実践的なアドバイスが可能になる
⚫︎異なる視点からの気づきが生まれる
このような専門家との協力は、セミナーの説得力と効果を高める重要な要素となります。
⒎価値観の言語化支援
研修の中で、ある管理職の方が「店舗を増やしたい」と目標を述べた際、「その先にある本当の目的は何ですか?」と問いかけました。
すると「子どもたちの可能性を広げる場所を増やしたい」という本質的な価値観が明らかになりました。
このように、表面的な目標の奥にある本質的な価値観を言語化することで、より深い理解と共感を生むことができます。
⒏実践につながる具体的なステップ提示
セミナーの最後には、必ず実践につながる具体的なステップを提示します。今回の場合:
⚫︎12月末までの具体的なゴール設定
⚫︎そのためのスモールステップの設定
⚫︎実現できなかった場合のバックアッププラン
このように、「明日から何をするか」が明確になることで、セミナーでの学びを実践につなげやすくなります。
まとめ:効果的なセミナー構築のポイント
⒈受講生の関心事から入り、段階的に本質的なテーマへ導く
⒉抽象的な概念は必ず具体例を交えて説明する
⒊一方的な抗議ではなく、対話を通じて気づきを促す。
⒋専門家との連携により、多角的な視点を提供する
⒌表面的な目標から本質的な価値観への気づきを支援する
⒍実践につながる具体的なステップを提示する
効果的なセミナーの構築6ステップ
効果的なセミナーとは、単に情報を伝えるのではなく、受講生自身が「あ、そうか!」という気づきを得られる場を作ることが重要です。
そのためには、受講生の立場に立ち、どうすれば心に響くか、常に考え続けることが必須だなと感じています。
一つひとつの要素を丁寧に組み立てた結果、受講生の心に届くものを作ることができた時、大きな喜びを感じます^^
みなさんもぜひ、これらのポイントを参考に、より効果的なセミナー作りに挑戦してみてください。