仕事を午前中で切り上げて


お昼過ぎから 自分がいなくなったときの家族のことを考える。


たくさん挙げられる選択肢を吟味しながら


18年後の詩加のことを考える。



夕方には ずっと食べてみたかったパンを受け取りに


天神町のナショナルデパートへ。


焼きたての いいにおいがする部屋で働く人たちは


とても生き生きとしていて、なんだか楽しそうだった。



窓越しに伝わる冷たい空気は カーラジオの天気予報どおりだけど


いちばん静かな時間に読む本が 気持ちをやさしくしてくれて


もういちど詩加の寝顔をのぞきこむ。



「平和だねぇ」 とも、 「贅沢だなぁ」 とも違う。


特別じゃないけど、特別な1日。