テロが起きてしまった | がいちのぶろぐ

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トランプ氏が狙撃をされた。このショッキングなニュースは、瞬く間に世界を駆け巡った。

 

幸い一命はとりとめたけれど、これは全く予想外の出来事だった。犯人はその場でシークレットサービスに射殺されたらしいが、20歳という若い男だったそうだ。

 

政治家には、こうしたテロに遭う危険は常に可能性がある。特に、今回のように大きな政治的対立がある場合は、とんでもない犯行に及ぶ人間が現れることもあり得る。

 

しかし今回の事件によって、しばらくの間、大統領選挙が休戦状態になることはやむを得ないだろう。早速、バイデン大統領も声明を発表した。

 

ただ、この事件が尾を引いて、どちらかの陣営にとって有利に働くことも、無いわけではないだろうが、その功罪というか、行く先などは私には全く分からない。

 

ただし、この出来事が大きな汚点になることも間違いないだろう。思い返せば、2年前の選挙の際には、この国で安倍晋三元・総理が凶弾に倒れた。

 

しかしその大事件がきっかけとなって、勝共連合と自民党との、いわば〝腐れ縁〟的な関係が一気に明るみに出てしまうことにつながった。

 

この〝醜悪〟な関係は、今も尾を引いたままになっていて、何ひとつ解決には至らないままだ。それどころか、すでに〝なかったこと〟にする動きだって出てきている。

 

自民党東京都連会長の萩生田氏は、勝共連合との関係性の話も〝うやむや〟のままだし、安倍派の裏金問題でも、派閥の事務総長でなかったとして〝おとがめ〟無しになっている。

 

挙句の果てに、自民党の役職でありながらも、〝東京都連の会長は党本部の役職ではない〟という詭弁の下に、会長のまま居座り続けて、今回の知事選挙でも指揮をとっていた。

 

〝意見が異なる〟からといって、相手の生命を狙う暴挙は、民主主義の下では絶対に許されないが、だからと言って、民主主義を小馬鹿にしたような政治家の行為もいかがなものか。

 

それは選挙民が、次の選挙でしっかりと答えを出さなければならない。だけど、下手をすれば、選挙に行かない人間の方が多い時もある、というのがこの国の現実だ。

 

この数日間、こんな話ばかりブログに書いている。しかし、高齢者の投票率が高いから〝シルバー民主主義だ〟という批判もある。ならば、誰もが選挙に行けば良いだけの話だ。

 

18歳になれば、誰もが選挙権を持っている。この選挙権だって、かつては〝高額納税者〟だけに与えられていた。それが普通選挙という形で、やっと一般男性にまで拡がった。

 

だけど、女性にまで選挙権が与えられるには、さらに時間を要した。そうして今では、選挙権があることが当たり前に思われているけれど、決して当たり前のことではないのだ。

 

若い人たちが政治や選挙に興味を示さないけれど、この先、選挙権が無くなればどんな社会になるか、想像ができないのだろうか。それが、一番恐ろしいことに思えるのだが。

 

トランプ氏の銃撃事件は、選挙という〝手段に対する否定〟なのか、生命を狙ったテロ行為という結果になったけれど、そのことが民主主義の否定につながることが恐ろしい。

 

民主主義というものの大前提は、私たちが自由に考えたり、発言できたりする社会であることだ。その根底となる選挙権は、決して勝手に与えられるものではない。

 

常に監視し続けていないと、なし崩し的に選挙権を無くし、独裁国家に変えて行く方向へ進みかねない。だからこそ、その引き金となるテロ行為は、絶対に否定しなければならない。

 

今日の出来事が、後になって振り返れば、世界の〝暗黒化への入口〟だったということにならないように、祈りたい気持ちでいる。