大型連休が終わった途端に、京都の町もオーバーツーリズムの狂騒曲から一転して、今日は静けさを取り戻しつつあるようだ。
そして今日は、私が関わっている「やさしい日本語」を広めるNPO団体は、定例ミーティングの代わりにというと変だが、一部のメンバーが外部の方と簡単な打合せ会を行った。
〝外部の方〟と言っても、京都市上京区にある日本語学校で、外国人に日本語を教えている方で、私たちとの付き合いも長く、日ごろからいろいろとお世話になっている。
それで今日は、私たちが今年度、どこかの助成金を受けることができたなら、薬剤師の方に向けた「やさしい日本語」の研修を行いたいから、その協力依頼の打ち合せだった。
これまでも日本人向けに、「やさしい日本語」で定住外国人とコミュニケーションをとる研修のため、日本語にはまだ不慣れな外国人の方を、この方から紹介してもらっていた。
この方の紹介で集まった定住外国人を相手に、それぞれの研修の場で、「やさしい日本語」ならどこまで意思疎通が図れるか、ワークショップとして参加者に試してもらってきた。
(以前に実施したワークショップに参加してくれた外国人学生)
だから、日本語学校に在籍しているけれど、まだまだ日本語の習得が十分ではない外国人に、私たちのワークショップの場に来てもらうことが必要だった。
ということで今日の打合せは、その日本語教師の方が教えている、日本語学校の近くにある「虎屋菓寮」というカフェで会うことになった。
(虎屋菓寮/烏丸一条西入る)
このカフェは、羊羹・夜の梅で有名な「虎屋」の京都店である、烏丸一条のお店のすぐ西側にある。そこでお会いして、美味しい抹茶と和菓子を前に、話し合いをしていた。
(烏丸一条にあるお店)
なんと言っても、美しい季節の彩の和菓子だから、女性受けすることは絶対に間違いない。その代わり値段は、正直言って高目。和菓子と飲み物のセットが、11ドル見当である。
(これが私の注文したセット/1,650円也)
なぜドルで表現したのか。抹茶が約1,000円だから現在のレートだと約6.5ドル。和菓子はだいたい500円見当だから3ドル強。合わせて約10ドルにTAXが10%。
日本の現在の最低賃金は、アルバイトの時間給が大体1,100円あまりだから、現在のレートでは7ドル強となり、1時間働いただけではとてもこのカフェに来ることができない。
(別の人の注文の品はこんな感じ)
一方、アメリカの最低賃金は州によっても異なるが、時間給が10~13ドルくらい。これだけあれば、1時間働くことで、何とかこのカフェでくつろげる賃金になる計算だ。
それくらい、現状の円安状況では、日米の賃金に落差が出来てしまっている。とは言っても、この「虎屋菓寮」は店舗空間と言い、出される商品と言い、間違いなく満足できる。
ということだが、私にすれば、このカフェの前は何度か通ったことはあるけれど、さすがに爺さん一人でこのカフェに入る勇気はなかった。
なので、今日はこれがチャンスとばかり、団体のメンバーにお願いして、日本語教師の方の学校に近いからという理屈を付けて、場所をここにしてもらった。
それで野次馬根性が強い爺さんとしても、とうとう初「虎屋菓寮」が達成できた、という次第だった。