京都マラソンで引き籠もりの日 | がいちのぶろぐ

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今日は「京都マラソン2024」が行われた。コースは、主として京都市内の北部を、西から東へ駆け抜けるようになっている。

 

 

 

コース設定は、五条通の市内の西の果てにある、桂川に近い竹菱スタジアム京都(西京極総合運動公園)から、ほぼ桂川沿いに北上して嵐山のすぐ手前まで行く。

 

そこからは、観光名所巡りかというくらいに、有名な観光寺院の前や横を走って行く。まずは嵯峨・清凉寺の横から大覚寺の手前を広沢の池方面に向かう。

 

そこからは、世界遺産の仁和寺の二王門の前を通り、やはり世界遺産の龍安寺の参道の前を駆け抜け、立命館大学の前を通る。

 

 

(仁和寺二王門)

 

この道は、世界遺産が並ぶ「きぬかけの道」として知られるようになっている。ここから一度、西大路通に出て北上し金閣寺のすぐ近くを通り、坂を駆けあがるように千本北大路へ。

 

そこから北上して、大徳寺の西側を今宮神社方面へ。前を通ってさらに北上し、西賀茂から世界遺産の上賀茂神社へ向かう。

 

そこから南下して、府立植物園の北側の北山通りを一路東へ。五山の送り火の「妙・法」を左手に見ながら、高野川まで行って折り返す。植物園まで戻って、広い園内を一回りする。

 

植物園を出てからは、今度は賀茂川の右岸側を駆け下る。この賀茂川沿いは、結構な〝下り坂〟。ということは、川にすれば流れが速いということになる。実は、かなりな急流です。

 

 

(知人がフェイスブックに投稿されていた写真を拝借)

 

この辺り、賀茂川に沿って下る道は堤防の河川敷を走るコースになり、高野川の合流点の辺りが30km過ぎとなる。この付近は、応援の人やボランティアスタッフなどが大声援。

 

さらに河川敷を走って、少し丸太町通りや河原町通りを通って、京都市役所前の35km地点に至る。そこから折り返して、再び鴨川の今度は左岸側を北上する。

 

東一条通で鴨川と別れて京都大学を目指す。京大キャンパスを横に見ながら、今度は東へ向かい、世界遺産の銀閣寺を目指す。ここもけっこうな上り坂。

 

(銀閣寺)

 

銀閣寺前で折り返して、再び京都大学キャンパスの横を通って南へ。丸太町通りを越え、琵琶湖疏水を渡ると、もうゴールの平安神宮は目の前。こうして42.195kmを走る。

 

 

(平安神宮)

 

お分かりいただけただろうか。京都の町の西の外れから出発し、北西部の山際を通って、北部の町外れ沿いに東の町外れを目指す。

 

そこからは、賀茂川の河川敷を一気に南に下って京都市役所へ。もう一度、鴨川沿いを北上して京大キャンパスを回って市街地の北東の隅に近い銀閣寺へ。

 

そこから少し戻って南下し、目と鼻の先の平安神宮がゴール地点。世界遺産だけでも、仁和寺・竜安寺・金閣寺・上賀茂神社・銀閣寺と5カ所の近くを通る。

 

 

(上賀茂神社)

 

このコース設定は、都道府県対抗女子駅伝や高校駅伝のコースとは、大きく異なっている。何よりも、スタートからゴールまでが片道コースになっている。

 

2月は旧正月だから、最近こそ、この時期に東アジアからの観光客が多くなったと言っても、京都観光という点では、基本は冬枯れの季節ということになる。

 

そんな時期に行われる京都マラソンに、1万人からのランナーが集まり走ってくれる。その中の少なくない人数が、冬の京都に宿泊してくれる。

 

しかも市民ランナーが主体だから、家族や友人などの応援団も一緒にやって来る可能性がある。晩秋の紅葉から初詣客が一段落し、次に3月末からの桜の時期までの端境期。

 

そんな冬枯れ時の2月に、万単位の人が集まる機会を作れば、観光業界は助かるに違いない。そうなれば、応援の人たちもランナーを見送った後、サッと観光に行ってもらえる。

 

そういうコース設計にしておけば、早い段階で嵐山や仁和寺あたりで応援をし、下鴨神社や銀閣寺あたりへ移動し、最後に平安神宮へ行けば、少なくとも2,3カ所の観光スポットに行ける。

 

つまり、ランナーの人たちには、京都の山紫水明を目にしながら走ってもらい、応援で来られた方には、少なくとも2,3カ所は名所を回ってもらえるように仕組まれた大会なのだ。

 

これはやはり、考え出した〝知恵者〟がえらいというべきだろう。しかもコース設計は、市内中心部での交通制限が、なるべく少なくなるようにコースが選ばれている。

 

その結果、我が家は鴨川と京大に挟まれるような位置にあるので、コースによって周囲を取り囲まれている。つまり、今日ばかりは外出が思いっ切り制限を受ける。

 

待てど暮らせどバスが来ない、という一日になる。だから諦めて、一日中引き籠もっていた。家人は最寄りのスーパーまで買物に行って、目の前をランナーが走っていたと言っていた。