今日から新年の仕事が本格化… | がいちのぶろぐ

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今日から新年の仕事が〝本格的に稼働〟し始めた、という方が多かったのではないだろうか。長い方だと、今回は正月休暇が12日間あった、ということも聞く。

 

さすがに10日間も、頭や心が仕事からまったく離れていると、急にはエンジンもかからないから、今日は〝ただひたすら疲れた〟気がする、という方もおられたかもしれない。

 

私も、午後に新年最初のミーティングがあり、先週メールで届いていた内容に関して、子細に検討を行ったり、これからのスケジュールと担当の割り振りの確認などを行った。

 

私が関わっている「やさしい日本語」を広めるNPO団体では、ある企業から助成を受け、薬局の店頭で外国人顧客と「やさしい日本語」で応対するための、教材づくりを行っている。

 

これは、〝必要とする方がいつでも学べるように〟という意図で、1話が3,4分程度の短い動画教材として、数本分の作成に取り組んでいる。

 

こうすれば、薬局・ドラッグストアの従業者の方が、すき間時間に手軽にスマホなどで視聴することができ、仕事に役立ててもらえるだろうと思っている。

 

この作業を行っていく過程で、実際に日本に在住している外国人の方にも、数多くヒアリングを行った。その際に、薬局などでどんな困りごとを体験したのかを聞いてみた。

 

多くの人から出て来た意見は、難しい単語や専門用語で話されると理解できないけれど、お店が多忙であれば、聞き返すのも申し訳ないから、理解をあきらめるということだった。

 

しかし、販売する商品は薬品である。ましてや、病院などで受け取った処方箋を持って、薬局を訪れた場合などは、薬の〝服用方法〟なども大切なポイントになる。

 

日に何回服用するのか。それは食前か、食後か、食間か、などということも、きちんと顧客に伝わらないといけない。また服用に際して、重要な注意点などがあるかもしれない。

 

時には、生命にも関わるほどの〝重要な情報〟となり得るから、極端に言えば〝その顧客の母語〟で説明してほしいくらい、という気持ちになっても不思議ではない。

 

それを、店の従業者は多忙そうだし、何度も聞き返したりして時間が掛かれば、他のお客さんにも迷惑が掛かってしまうからと、つい「ハイ、ハイ」と返事をして済ませてしまう。

 

こんな状況であれば、その外国人顧客にすれば不安に思うだけだし、薬局側にしても、説明が分かったかどうか不安が残ったままであれば、気持ちが良くないだろう。

 

だからこそ、外国人顧客の日本語レベルを確かめながら、「やさしい日本語」や「やさしい英語」での会話、さらには多言語対応のAI翻訳ツールの使用なども考える必要が出て来る。

 

何もそんなにまでして、外国人顧客に来てもらわなくてもいい、というのなら、私たちが行っていることは、単なるお節介ということになる。

 

しかし、現状では人口の3%が定住外国人になっているし、今後も増えることはあっても、急に減ることは考えられない。ましてや、国内での人手不足という現実もある。

 

さらに、外国人観光客も戻って来た。これからは、再び年間3,000万人以上の外国人が日本を訪れる。その人たち全員が、日本滞在中に病気やケガがゼロ、ということはあり得ない。

 

つまり現実問題として、薬局・ドラッグストアなどは、外国人客への対応が必然ということだ。一時期は小売業種で、日本に留学した外国人を雇用することも少なくなかった。

 

それでも、いろいろなケースを想定すれば、外国人顧客との応対に利用できる「ツール」が多ければ多いほど、どんな職種でも便利になるのは間違いない。

 

だから、「やさしい日本語」や「やさしい英語」での会話や、翻訳ツールといった利用できる手段が増えるのは良いことであり、これらは決して邪魔になるものではない。

 

ということで、仕事のすき間時間や、職場での研修ツールとして、現在作成している短い動画を利用してもらえたら嬉しい。

 

やはり、〝お節介の極み〟かも知れないが、こうした試みが、誰にとっても「暮らしやすい社会作り」に、ほんの少しでも役に立てば良いと思っている。