龍神様巡りの初詣だったが大地震に | がいちのぶろぐ

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新年明けましておめでとうございます。昨年も、拙いブログに数多くの方がお付き合いを下さり、誠にありがとうございました。本年も、よろしくお願いを申し上げます。

 

などと、悠長なことを言っている場合ではないだろう。午後4時ごろに、サッカーの日本対タイの国際親善試合を見終わったとたん、画面に能登半島で地震との速報が入った。

 

 

 

そして、2度目の地震が最大となり、マグニチュード7.6と推定されて、能登半島の先端部では最大震度7という大地震となった。さらに、「大津波警報」も発出された

 

 

 

これ以後は、全テレビ局の正月番組は吹っ飛んでしまい、全ての局が地震と津波の情報を伝えるだけ、という状況になっている。

 

 

 

ということで、能登半島の輪島市・珠洲市・七尾市など、能登半島全域をはじめ、富山県・石川県の沿岸部などには、かなりの高さの津波が押し寄せたみたいだ。

 

今年の干支は「辰年」で「龍」の年だから、元日早々、龍神様が大暴れをしたのだろうか。もしもそうだとすると、今年は「易姓革命」が起こる年なのかもしれない。

 

〝なんちゃって〟の話は置くとして、能登半島の皆さまは、雪に地震と津波という大変な正月になってしまいましたが、なにとぞ被害が小さくて済みますよう、お祈り申し上げます。

 

 

 

さて私は今日の午前中、京都の白味噌雑煮でお祝いをした後は、さっそく初詣に出掛けていた。何と言っても辰年だから、年末に引き続いて「龍」関連の寺社を目指して。

 

 

 

まずは二条城の南側にある「神泉苑」。こちらは、現在は真言宗のお寺なのだが、古くは平安京造営の際の〝禁苑〟(天皇のための園地)という場所だった。

 

ここにある涸れたことがない湧き水の池「法成就池」で、824年に空海が「祈雨の修法」によって「善女龍王」を招き、干天に雨を降らせたという〝いわれ〟を持っている。

 

 

 

それで池の中の島には、その「善女龍王」が祀られている。また、池の周りには不動明王と聖観音を祀ったお堂などもある。

 

 

 

さらに863年に疫病が流行した時には、疫病退散を祈って、現在の祇園祭の発祥となる「御霊会」が行われ、これより〝禁苑〟には〝霊場〟という意味合いも加わった。

 

ただ、1602年に徳川家康が、北側に隣接して二条城を建造する際、神泉苑の池の水を城の内堀に利用するために、「神泉苑」の苑域を大幅に削り取ってしまった。

 

 

 

その後、1607年には真言宗の寺院とされ、現在に至るまで入口には鳥居が立ち、「善女龍王」を祀る祠の前には拝殿が置かれるという、摩訶不思議な構造の寺院となっている。

 

 

 

今日の午前中は小雨模様だったけれど、それでも「辰年」の初詣に「善女龍王」という、私と同じ考えの方も多く、初詣客で賑わっていた。

 

 

 

 

とりあえず「神泉苑」にお参りを済ませた後は、次なる「龍」を目指して移動を。「神泉苑前」から三条京阪行きのバスに乗り、終点の三条京阪を目指す。

 

「三条京阪」バス停の前には、幕末の奇人・高山彦九郎の「御所遥拝」の銅像がある。もっとも最近は、「土下座像」と通称されているらしい。若い人はもう像の由来を知らない。

 

 

 

そして、目の前には「三条大橋」が架かっている。こちらも、木製の欄干が古くなっていたので改修工事が行われ、昨年に完工して新しい白い欄干に生まれ変わった。

 

 

 

 

そして目指す次なる「龍」は、この三条大橋の東詰の北側にある「だん王法林寺」、通称は「だんのうさん」。昔から、保育園を併設していることで知られている。

 

 

 

このお寺の、鴨川に面した西門を入ったすぐのところに小さな祠があり、その前の碑に「加茂川龍神」と彫られている。さらに、脇には由来書きの石碑。

 

 

 

今日は、小雨で石碑が濡れて読みにくくなっていたが、大意は「八大竜王をお祀りしていて、晴雨を司る神様だから、日照りや水難から守ってくれる」と書かれている。

 

 

 

さらに続けて、「加茂川が大氾濫した時に、糺の社(下鴨神社のこと)が流れ着き、これをお祀りしたので、お寺の創建よりも古い」とも書かれている。

 

また「1666年の加茂川の大氾濫の時、霊元天皇の勅令で龍神を勧請した」となっている。だから、鴨川の洪水を治めるために八大竜王が祀られた、ということなのだ。

 

 

 

とは言え、そんなことを知っている人はほぼ皆無に等しいらしく、今日、お参りをしていたのは私だけ、という有り様だった。まっ、それもいいか〝単独初詣〟。

 

 

 

 

という「龍神様巡り」の初詣だった。それにしても、とうとうテレビはぶっ通しで地震の速報を続けている、しかも、引き続き結構揺れの大きな余震が続いている。

 

なにとぞ、これ以上は大きな被害が出ませんように。一気に暗い元日になってしまった。