三十三間堂の「楊枝(やなぎ)のお加持」 | がいちのぶろぐ

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今日は1月半ばの日曜日とあって、京都市内では「都道府県対抗全国女子駅伝」も開催されるなど、行事の多い日になっている。

 

私は午前中に、観音様のデモ行進が見られる「三十三間堂」まで出掛けていた。以前には、乗っていた市バスが女子駅伝と鉢合わせして、長く交通規制に掛かったこともあった。

 

今日はそんな事態を避けるために、午前中にサッと行って、帰って来るという選択をした。その三十三間堂だが、今日は「楊枝(やなぎ)のお加持」という行事が行われていた。

 

 

 

三十三間堂(正式名は蓮華王院)では、今日はそれ以外にも〝成人の日〟を祝った「弓道の大的大会」も開催されていた。俗に言う「三十三間堂の通し矢」大会である。

 

だから三十三間堂に着いた時には、風呂敷に包んだ弓と矢筒を抱えて、着物に袴姿という若い人たちが、ものすごく大勢集っていた。

 

 

 

世の中には、こんなに大勢の弓道愛好者がいるのか、とちょっとびっくりした。多分、関西圏の各大学の弓道部員は、総出でここに集まっていたのではないだろうか。

 

 

 

とまあこんな中で、私は三十三間堂におわします一千一体の千手観音像と、風神・雷神像、二十八部衆立像を見ようというのが主眼だった。

 

もちろんこれまでに何回も来ているけれど、来るたび、見るたびに、この圧倒的な数の観音様のデモ行進はなかなか楽しい〝見もの〟なのだ。

 

中央におられる3m余の千手観音像は湛慶の作とされており、この横長のお堂やその他の仏像も全部ひっくるめて国宝なのだが、この浄土信仰の〝数量主義〟には笑いそうになる。

 

発願した後白河上皇も、寄進した平清盛も、よくまあこれだけのものを作ろうと思ったことだと感心してしまう。物量が多ければ多いほど、極楽浄土に召されるということらしい。

 

 

 

また、この仏像群の背中側に当たる場所には、過去に〝通し矢〟を成功させた武者たちから寄進された額が展示されている。

 

こちらも、8千本以上を通せたものは額を掲げることができる、というルールだったのだろうか、1万何千本射て8千本達成などと額に書かれている。

 

お堂の長さはざっくり言って120mあるから、それを8千回も射通すなんて、こちらも異常な頑張り方だと思う。その後はきっと何日間も、腕が痺れていたのではないだろうか。

 

こちらも数量主義というか、〝多いもの勝ち〟みたいな考え方になっているのが、なんとなく可愛げがあるというか、〝可笑しみ〟を感じてしまう。

 

「楊枝のお加持」では、中央の千手観音さまの真ん前になる位置で、私も天台宗の高僧から柳の枝に浸した聖水を、チョンチョンと頭上に掛けていただいた。無病息災、疫病退散。

 

 

 

言ってしまえば、それだけのために出掛けたようなものだ。その後に引いた〝おみくじ〟は、あまり良い卦でもなかった。それより、小さな〝七福神〟のおみくじも引いてみた。

 

お堂を出て、中を開けたら弁天様が入っていた。おめでたい七福神の中でも唯一の女神さまが、例の琵琶を抱えているポーズだった。メタボの私だから、布袋様かと思っていたが。

 

 

 

包み紙には「有福」と書いてあったので、まあ、これはこれで有難く〝小銭入れ〟に入れておくことにした。大体は、この行事を境に正月気分が抜けることになる。

 

 

 

実は明後日に予定されていた外部の団体の会議で、私たちの「やさしい日本語」を広める活動のPRを行う予定だったが、先方の団体関係者にコロナの陽性者が出てしまった。

 

このため、その会議自体が突如取りやめになった。昨日その連絡が来て、せっかくの活動PRの機会だっただけに、〝わーっ、残念〟という感じになった。

 

それよりも3月初めに、私たちが開催を予定しているワークショップも、ホントに開催できるのかどうか、急に雲行きが怪しくなってきた。

 

保育園・幼稚園の先生方を対象としたワークショップなので、先方がエッセンシャルワーカーだけに、参加募集をしても応募してくれない可能性が高くなってきた。

 

またまた、コロナに振り回される羽目になろうとしている。疫病退散!!!