大臣は次から次へと言いたい放題です | がいちのぶろぐ

がいちのぶろぐ

環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

世間では、東京オリンピックの会場が首都圏13県に会場がある場合には、無観客での開催になることが決まったと、大々的に報じられている。

 

これで、オリンピックが中止になることはなく、予定通り開催すると決まった、ということと同じ意味だろう。私個人の意見としては、中止または延期を望んでいたのだが。

 

同時に東京都と沖縄県には、822日まで緊急事態宣言が発出されることも、大きく報道されている。東京都はこれで、前回の解除からわずか3週間で4回目の宣言になる。

 

4日の日曜日に行われた都議会議員選挙では、予想に反して国政の連立与党が過半数を取ることができず、事実上の大敗北とさえ言われている。

 

その選挙結果に端を発して、政府も東京都民や国民の意思がどこにあるかを、ようやく感じることになったのだろうか。今回の一連の決定だって、選挙結果と連動しているだろう。

 

無観客開催になったことの感想を聞かれた、陸上競技の代表の大学生の選手が、この決定は「少し悲しい」という趣旨の発言をしたところ、ネット上ではフルボッコに叩き倒されている。

 

オリンピックが行われるだけでも感謝すべきなのに、無観客で悲しいとは何ごとか、とか、子どもたちのささやかな楽しみの運動会は中止なのに、開催できるだけでもありがたいと思え、と非難されている。

 

このまだ若い大学生の選手も、たまたま質問されたから自分の素直な気持ちを話したのだろうけれど、現状を考えれば配慮を欠いた発言になってしまった。

 

ただ考えれば、この選手は20歳そこそこの人間で、今まで周囲の人からは、〝大学生なのに〟オリンピックに出られるって凄いことだね、と褒められるだけだったのだろう。

 

それが、いきなりフルボッコに非難の対象になってしまって、きっと落ち込んでいることだろう。これが自分の身内の子だったらと思えば、気の毒と言えば気の毒な話ではある。

 

それぐらいには、国民全体の気持ちが〝ささくれ立って〟いるのは間違いない。スカ政権の余りの迷走ぶりに振り回されて、このイラダチの持って行き場がないということだろう。

 

そこへエースが、さらなる追い打ちをかける騒ぎを引き起こしてしまった。西村大臣という、あまりにも思慮を欠く発言をする癖のある方が、またしても〝やらかして〟しまった。

 

緊急事態宣言を受けて、酒類販売停止や営業時間短縮といった措置を守らない店に対しては、そこへ酒類を卸売りしている事業者が売り止めをしろと言い出した。

 

これ自体が、明らかに根拠のない営業妨害である。そこへあろうことか、そんな飲食店の情報は金融機関と共有する、と言い出したのだ。これはちょっと待ってくれ、となる。

 

金融機関に対して、政府が「この店は緊急事態宣言の条項を無視している」と言えば、金融機関の中には、政府からの情報共有に『忖度』するところが現れるかもしれない。

 

いやこの共有される情報をあえて無視する金融機関は、皆無といっていいだろう。そこで何が起こるかは〝誰でもわかる〟話である。

 

飲食店の経営者は、『営業止めますか、人間辞めますか』と金融機関の職員に迫られることは、火を見るよりも明らかだろう。これほど怖い話は、世の中に滅多にないだろう。

 

それを言い出した西村大臣や、記者会見でこの件を聞かれた加藤官房長官は、〝いけしゃあしゃあ〟と『そんな意図はありません』と言ってのけた。

 

ではどんな『意図』があって、金融機関と情報共有する必要があるのか、その説明は一切行っていない。〝人を馬鹿にするのも、休み休みにしろ〟と言うしかないだろう。

 

自分たちの利権や、IOCの貴族たちの優雅な暮らしを守るためには、国民などどうなっても良いし、飲食店経営者など虫けらみたいなもの、という考え方の人なのだろう。

 

〝あら、踏んづけたら死んじゃったよ〟という感覚で、国民を蔑んで見ることができる人たちなのだろう。こんな人たちが、「選良」として国会に出ているなんて。

 

でもそんな人たちを善しとして、選んでいるのは私たちだ。この騒動の陰に隠れて、デジタル担当の平井大臣は、お友だちの会社の未公開株を買い、それが公開されて儲かった。

 

でもこの事実に対して、文春砲が炸裂した途端に、政治資金報告書やその他の書類に、この事実の記入を忘れていた、と言い出した。

 

さらに未公開株が公開された後で、「売却益が出た分の税金を払ってなかったから、後追いで払うことにしました」と、今日になって言っていると報道されている。

 

私たちがそんなことをしたら、悪質とみなされたら脱税でとっ捕まるだろう。そこまで行かなかったとしても、追徴課税という罰金を喰らうことになるだろう。

 

それをまあ、『記載を忘れてました』だの、『儲けが出たと知らなかった』だのというセリフ。〝どの口が言うたんや、この口か?〟と、親から〝ほっぺ〟を捩り上げられそう。

 

いやもう何とも、この国は政治屋さんの天国ですねえ。良い国だと、とあきれておこう。