サバンナ思考とマヨネーズ理論と | がいちのぶろぐ

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「生き残るためには危機感を持ち、多くのことに気づいてすぐに行動に移す『サバンナ思考』を持たなければ」ならないし、一流になりたければ「一流の人を完コピする『マヨネーズ理論』が有効」なのだそうだ。

 

今日配信されていたダイヤモンド・オンライン誌で見つけた記事の、冒頭で紹介されていた概要に書かれていたことである。

 

「星付きレストランのシェフが、サイゼリヤでバイトをして受けた衝撃」と題して、『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法』という本を要約して紹介した記事である。

 

「著者が経営するイタリアンレストラン『ラッセ』は、2011年のオープン以来、ミシュランの一ツ星を9年連続で獲得」したと紹介されている。このレストラン「ラッセ」のオーナーは村山太一氏という方だそうだ。

 

 

 

この方が、赤字で苦しんでいたということはなく、自分の店をさらに良くするために、外食チェーンの「サイゼリア」でアルバイトとして働いた中でつかんだことだという。

 

要は従来通りに店の運営を続けていたのでは、そこで思考が停止してしまう。停滞は退歩と同じではないかと考えた結果、自身を変えるために外食チェーン店のアルバイトとして働き始めたのだそうだ。

 

 

 

店のオーナーであれば、怒ってくれる人がいる立場ではない。しかしアルバイトとして入店すれば一番新入りの下っ端になる。だから、〝先輩〟の若いアルバイト従業員から怒られることもある。

 

こうしてアルバイトとして働くことで、外食チェーン店が行っている店舗運営の方法や、従業員教育の優れた点などを学んで行った、ということだった。

 

ところで冒頭に紹介した「サバンナ思考」とは、サバンナで生きている草食動物は、ボーっとしていたら肉食動物に襲われてしまう。

 

だから、生き残るためには「危機感を持ち、一つでも多くのことに気づき、すぐに行動すること」が求められる。「これを『サバンナ思考』と呼ぶ。つまり、危機感×気づき×即行動」ということだそうだ。

 

現状で経営状態が良くても、常に危機感を持っていなければ、不都合に気付くこともないかもしれない。しかしそれでは、獲物を狙う〝ライオン〟に襲われてしまうことになる。

 

それでも危機感を持っていれば、ささいな不都合であっても気付くこともできる。そして気づけばすぐに改善や退避のための行動を起こす。

 

レストランのオーナーの村山氏は、これによって生き残る可能性が上がって行くだろうと考えている。

 

 

 

さらに、村山氏は修業として働いていた時期に、その店の料理長だった「おやっさん」のやることを「必死で観察」し、「徹底的にまね」をしたそうだ。

 

要するに「おやっさん」を「ひたすらコピー」し続けたのだそうだ。このように、手本を「完コピして土台を作って」から「自己流を模索」することが「確実に早く成長」できるというのだ。

 

これを村山氏は「マヨネーズ理論」と呼んでおられる。マヨネーズは誰にでも作れるかもしれないが、まずは美味しいマヨネーズを作る人のレシピを真似する方が良いというのだ。

 

こうして、村山氏はサイゼリアでアルバイトとして働く中で、いろいろなことを学ぶことができたという。

 

すでにミシュランガイドで星を獲るほどの料理人であっても、油断をしていれば置いて行かれるという危機感をバネにして、自分の店を変えることに成功したということだった。

 

面白い記事だった。「サバンナ思考」によって〝停滞は退歩〟だと感じ取り、「マヨネーズ理論」によって、一流の人を〝完コピ〟することが、自分を早く高めるために役立つと信じた。

 

こうした人は、きっと料理人としても経営者としても、優れた業績を残して行けるだろう。言うだけなら誰にも言えるけれど、実践することが難しいのだから。