適量の日本酒は良いことずくめのようで | がいちのぶろぐ

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今日101日は「日本酒の日」だという。京都の酒どころ「伏見」でも、今日はそれぞれの酒蔵の日本酒を飲み比べるイベントなども開催されている。

 

 

 

この日本酒について、今日配信されていたダイヤモンド・オンライン誌に、酒飲みには嬉しい記事が掲載されていた。

 

サイエンスライターの川口友万氏という方が書かれた、「健康と美肌に効く、日本酒の『科学的に正しい飲み方』とは」という長い記事だった。

 

そもそも「日本酒を取り巻く状況は深刻で、年間出荷量は1973年の170万リットルをピークに減り続け、今や50万リットルを割りそうなところまで落ち込んでいる」という。

 

 

 

一時期は地酒ブームやら、吟醸酒ブームなどといった盛り上がりもあったけれど、押しなべての傾向としては、右肩下がりということも言えるだろう。

 

まず若い人がお酒を飲まなくなった。さらにお酒の中でも、日本酒はアルコール度数が高いからと、女性に敬遠されることもある。

 

そして何よりもワインのようなオシャレ感が演出できないから、女性グループの場合だけでなく、若いカップルなども日本酒を飲まない、ということも影響しているだろう。

 

 

 

だが今日の記事では、この日本酒が「健康と美肌に効く」ということを、科学的な見地から述べている記事だった。呑ン兵衛である私には強い味方となる記事だ。

 

記事の冒頭に、まず「お酒を飲むとリラックスする。それはアルコールの効果だろうと思っていたが、それだけではない。日本酒は香りで酔わせる」と書かれている。

 

特に「日本酒には精米率を高め、米の芯だけで酒を仕込む吟醸(ぎんじょう)酒」がある。この「吟醸酒は低温でじっくり発酵させるため、(中略)独特のフルーティーな香り=吟醸香」が出るということだ。

 

 

 

「吟醸香の主成分(中略)を嗅ぐと、人はリラックスする」らしい。これは実験的にも確かめられているそうだ。ただし、この主成分は「日本酒だけでなく、ワインにも含まれている」らしい。

 

その点、「日本酒に含まれる有機酸類(日本酒の酸味成分)」の多くが、「GABAを活性化させることがわかった」という。

 

「GABA(チョコレートや発芽玄米に含まれるアミノ酸の一種)を受け取るとリラックスする」ということで、日本酒はリラックス効果が高いらしい。

 

 

 

また「『酒風呂への入浴』と『日本酒に含まれるうま味成分(中略)で調理した食事摂取を6日間続け』たところ、コラーゲン密度が有意に上昇」したという実験結果もあるそうだ。

 

「コラーゲン密度が高まったということは、肌にパンと張りが出たということだ」と書かれていた。これは、女性にとっては嬉しい実験結果だと思う。

 

ただし「アルコールが体に害を与えない量は日本酒12合といわれているので、そのぐらいの量であれば肌を健康にすることができる」というから、大酒のみの私には少し〝問題あり〟かもしれない。

 

 

 

「コラーゲン密度」を高めて、「肌にパンと張り」を与えるために、酒風呂に入ろうと思うなら「お湯に対して1/1000の量」の日本酒を入れると良いらしい。

 

さらにさらに、「酒は有意に善玉コレステロール(HDLコレステロール)の量を増やす」というのだ。

 

「HDLコレステロールは血管や臓器にたまったコレステロールを肝臓に送り、分解を促す働き」があるから、「動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞の発生を抑える」と書かれているではないか。バンザ~イ!!

 

私は定期的に血液検査を受けているが、HDL(善玉)コレステロールの値は高めを持続している。LDL(悪玉)コレステロールの数値も、ずっと正常の範囲にある。これもひとえにお酒のおかげだろうか。

 

 

 

記事によれば「酒は百薬の長というが、実際、適度な飲酒は心臓病や糖尿病を予防する」ということは言えるらしい。「適度な飲酒」という表現が、私の場合は当てはまらないが。

 

このように〝良いことずくめ〟の日本酒だけど、「おちょこやぐい呑(の)みで飲むのが普通」だから、「若い女性にはそれがオシャレじゃなかったりする」ということも事実だろう。

 

 

 

居酒屋で大きめの徳利を片手に、ぐい呑みで酒をあおっている若い女性がいれば、それを横目で見ているオジサンは、やはり少し〝引いて〟しまうかもしれない。

 

そこを川口氏は、「日本酒をオシャレに飲むには、(中略)おすすめはワイングラス」だと言われる。吟醸酒から出る「吟醸香という柑橘系の香り(中略)を楽しむ」には、ぐい呑みは不向きらしい。

 

 

 

「ワイングラスはワインの香りが楽しめるように開口部が大きく、直径も広く、鼻が容器の内側に入るように作られている」から、香りを楽しむにはもってこいだという。

 

コップ酒をグイッとばかりにあおるのは、決して香りを楽しんでいるとは思えない。〝とにかく酔うぞ〟と言う飲み方であるのは間違いない。

 

今まで、日本酒は香りを楽しむことをあまり意識をしなかった歴史が、〝おちょこ〟や〝ぐい呑み〟といった日本酒の酒器の形にも表れているらしい。

 

その上、「日本酒には有機酸が大量に含まれているので、日本酒と魚を一緒に食べれば、生臭さは消える」とも説明されていた。

 

 

 

ワインのように「酸化防止剤を使用せず、鉄分もほとんど含まれない」からだそうだ。結論として、「ワイングラスで吟醸香を楽しみながら」日本酒を飲むことを勧めておられた。

 

秋の夜長を、ワイングラスに注いだ吟醸酒を片手に、秋の味覚を楽しむなどという優雅なお酒の飲み方も良いものだと思う。

 

 

 

大酒飲みの私は、それでは少し物足りないだろうとは思うけれど、これは一緒にお酒を飲む相手次第なのかもしれない。おっと、家人にはナイショの独り言だけど。