島根県から、東京で行われた演劇を観に行った若い女性が、その劇場で発生したコロナの感染クラスターに巻き込まれて、帰宅後に感染が発覚したのだという。彼女は熱心なファンだったのだろう。
お金を貯めて東京まで出掛け、夜行バスで帰宅した。ただそれだけだったのが、感染クラスターに巻き込まれたおかげで、この間感染者が出ていなかった島根県は大騒動になってしまった。
こんな記事が、今日のネットニュースで配信されていた。気の毒なのはその女性だろう。県外移動が規制されていたわけではないし、むしろ感染させられた被害者だった。
だが彼女の周辺では、アルバイト先や通学先の関係者、はてはそのアルバイト先に来たお客まで、こぞってPCR検査を受けるという騒ぎになっているらしい。
彼女が住んでいる小さな町は、それこそ天地が引っくり返るような大騒動だったのではないだろうか。彼女自身は無症状らしいが、入院して隔離をされているということだった。
たしかに、現状では誰も感染者には近付きたくないだろう。周囲の人にしてみれば、こんな時期にわざわざ東京へ出掛けるなんて、〝悪魔の巣窟〟に素手で飛び込むようなもの、くらいの認識だろう。
図らずも、この騒動に〝東京差別〟の感覚が垣間見えるような気もする。東京や首都圏、大阪圏など感染者が多発している地域からは、この連休期間に旅行に来てほしくない、という心理もわかる気がする。
観光関連産業など、現状では壊滅的な打撃になっている。だからお客が来てほしい気持ちがある半面で、自分の店や施設から感染者が出たら、小さな町であればあるほど取り返しがつかない結果になりかねない。
この矛盾した心理は、とても辛いことだろう。それでも「Go Toトラベルキャンペーン」はスタートしている。我が家の場合は、千葉都民の娘の家族が夏の帰省は取り止めた。
それぞれが、こうしてそれぞれに悩みを抱えながら、子どもたちはこれから夏休み期間に入る。
ところで今日は祝日だけど、午前中に京都市上京区役所の「上京朝カフェ」が開催された。4月以後はオンライン開催だが、先月、お寺を借りたリアル会場もテスト的に設けられた。
今月も同じように、お寺にリアル会場が設けられ、オンラインとリアル参加を合わせて20名余りの参加だった。来月は、「オンライン+区役所の会議室」になる予定らしい。
(お寺を借りたリアル会場の様子もオンラインで)
参加者それぞれが現在取り組んでいることや、これからの予定などを話されたが、コロナ禍の中とは言え、ボチボチながら活動は始めておられるようだった。
私は来月、ある幼児園の先生方が、そこに子どもが通う外国人の保護者の方と、どのようにコミュニケーションを取れば良いかを考える、「やさしい日本語」ワークショップを行う。
この幼児園が上京区内にあるので、朝カフェの場でこの幼児園の話をしたところ、参加者の中から「私もそこへ通っていた」という声が出て、ちょっと微笑ましい昔話になった。
この辺りが、京都という町の〝人の流動性〟の無さを表しているのかも知れない。親子で幼稚園の先生が同じだったり、親子3代同じ小学校だったりという話が普通に出てくる。
ところで今日の「朝カフェ」の参加者の中で、家に居づらい子どもために〝居場所〟を提供する活動をしている方が、現状で空室の多い簡易宿所と連携し、居場所に提供してもらっていると話された。
この簡易宿所のオーナーの女性自身が、様々な活動をされている方だから、こうした活動に理解を持っておられるのだと思う。私も以前、ある会合でお会いしたことがあるが。
(このオーナーの簡易宿所/ホステル形式の運営)
こんなことで、今日の午前中は「朝カフェ」に参加していた。この後、夜には同志社大学院の「ソーシャルイノベーション研究プロジェクト」がオンラインで行われる。
今学期の最終回で、ここまで議論を重ねてきた各グループの「発表会」になる。私が参加しているグループも、この間、授業時間以外にもオンライン・ミーティングを行ってきた。
それで、発表用のプレゼン資料もリーダーから届いた。何とか形にはなったけれど、実践はまだ途中段階ということで、秋学期に再度このテーマを深化させるという結論になっている。
ということで、私も行き掛かり上、秋学期にまたこの講座に参加することになった。まあこれも楽しいかもしれない。