バス停1つ分だけの散歩 | がいちのぶろぐ

がいちのぶろぐ

環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

雨こそ振っていないけれど、薄暗い鉛色の空になっている。暖冬だと言われているが、確かに寒いと感じない日が続いている。

 

今日は午後から、私が関わっている「定住外国人支援」のNPO団体が実施するワークショップの準備のために、小さな病院にヒアリングに出掛けていた。

 

そちらは、ありきたりの話に終わってしまったのだが、帰り道で市バスを乗り継ぐ時に、間違って一つ手前の停留所で降車ボタンを押してしまった。

 

「ごめんなさい。間違えました」と言えば済むのだが、いっそのこと、と思ってそこで下車してみた。

 

 

(表千家会館)

 

下車した停留所の名前は「堀川寺之内」。京都の地名表示の方式で堀川通りと寺之内通りが交わっている場所、ということになる。

 

寺之内通りである。お寺の中に通りがある?そんなことはないのだけれど、ここは〝それなり″の場所。茶道の表千家、裏千家の本拠がある場所。

 

堀川寺之内の交差点の、北東の角には「表千家会館」が建っている。その建物の東に接して、尼門跡寺院の宝鏡寺がある。人形の寺としても知られている。

 

 

代々、皇女が尼門跡となっていたことから、由緒ある雛人形が数多く所蔵されていて、毎年3月と11月にはそれらが一般公開されている。また年に一度「人形供養」も営まれている。

 

 

 

今日は何もないので、当然ながらお寺へ立ち入ることはできなかった。また堀川通りを、本来の乗り継ぎの停留所を目指して歩いていると。田丸彌コーヒー店など、しゃれたカフェもある。

 

さらに、出窓格子に竹の犬矢来、2階は低い作りに虫籠窓という、典型的な京町家で歴史を感じさせる民家もあった。こんな出会いがあるから、町のブラブラ歩きは楽しい。

 

 

 

立ち止まって、スマホで写真を撮っている時間も含めて15分足らず、距離にして300mほどを歩いている間にも、色々な発見がある。

 

シュークリームの専門店もあった。美味しそうだったけれど、持ち帰って食べるには夕食時間に近いし、置いておけばせっかくの味が落ちるだろうと、買うのはあきらめた。

 

たったこれだけのことだが、バス停1つ分だけの散歩もまた面白い。実は下車する停留所を間違えただけなのだが。