ビジネスバッグ 背負いて風を 頬に受け | がいちのぶろぐ

がいちのぶろぐ

環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

今日は『世界禁煙デー』であるという。喧嘩を売る気はないが、最近の風潮も、なんか嫌な予兆のように思えて仕方がない気はしている。

 

「あなたは、嫌がっている人の口の中に、お酒を無理やり流し込みますか」という意見があった。その通りである。そんなことは、できるわけがない。もはや、喫煙者は尻尾を巻いて逃げ出す以外に方法はないようだ。ソウデスカと頭を絶たれる以外に道はない。

 

それでも、せめて一つだけ心の中のつぶやきを聞いてほしい。

 

もちろん地域によって、自動車は生活の必需品であることくらいは、十分に理解している。でも、なぜ都市部では電気自動車のカーシェアリングをするべきだ、という意見が盛り上がらないのだろうか。そうなれば、排気ガスをまき散らす不要不急の自動車が道路から減って、生活が快適になると思うのだが。

 

自動車産業は裾野の広い、最大の基幹産業だから。それに最近は自動車も排気ガスは随分とクリーンになっているから。それは、私も知っている。でも、大都市圏の中心部くらいは、電気自動車のカーシェアリングと、タクシーとバス、それに配送に使われる小型トラックくらいになれば、町の景色も変わるとおもうのだけれど。

 

そんなことを書いていても、愚痴になるだけだ。せめて今日はたばこの本数を、1割削減を目指そうと思う。

 

 

 ところで、今日配信のダイヤモンド・オンライン誌で、「『スーツにリュック』は営業先に失礼?」という記事を見かけた。記事では、年齢が上がるほど、失礼だと思う人の割合が上がってくるということだった。

 

まず、ビジネス・シーンだからこうでなければならない、という思い込みというか、刷り込みは年齢が上がるほど強くなっていると思う。だから、リュックと言われたとたんに、それは「遊びに使うモノ」という“イメージ”が先行しているのだと思う。

 

元々、私の若い頃には、肩掛けタイプの鞄でさえ少数派だった。1980年代くらいにアタッシェケースやクラッチバッグ、ショルダーバッグなど、それまでの手提げ鞄以外の多様なバッグ類が、ビジネス・シーンにも用いられるようになっていった。

 

そして1990年代には、手提げ・肩掛け・背負いの三通りの使い方ができる黒の布製の軽い鞄が現れるようになった。それまでの、ビジネス・シーンには革製鞄が似合う、という常識への挑戦でもあった。

 

これは、ポータブルタイプのパソコンが普及し始めることと、強く関係していたと思う。その頃は、まだどこにでもパソコンがあるという時代ではなかった。だから、必要に応じてパソコンを担いで出かけることが多くなった。その頃のパソコンは、重量も3~4kgくらいあったのではないだろうか。

 

メディアも「3.5インチフロッピー」が全盛だった。だから、フロッピーケースに何枚もフロッピーを入れて持ち歩いていた。その上、紙の資料が普通に使われていたので、紙の資料も何十部と鞄に入れて持ち歩く。必然的に重量が重くなり、手提げタイプでは厳しいからと、肩掛けタイプの鞄で、鞄自身が重いと困るから軽い布製鞄へと、主流が移って行った。

 

その行きつく先で、きっとアイデア豊かなデザイナーが、重い荷物を持って出翔けるならこんな仕掛けも考えられる、とばかりに編み出したのがスリーウェイバッグ、すなわち手提げと肩ひものついた鞄の、裏面の部分に、収納可能なリュック用のベルトを仕舞い込んだ鞄だったのではないだろうか。

 

確証は何もないが、私自身、出張に行く道中は、リュックタイプにして背中に担いで行ったことも再々あった。そして目的地の直前で肩から下ろして、ヨッコラショと手に提げたものである。ただし、スーツが型崩れしそうな気はしていたが。

 

だから、ビジネス・シーンでのリュックは失礼かどうかということなら、こうした何通りにも変化できるタイプが出回っているのだから、それを賢く使えばいいと思う。黒の布製鞄ですら、昔は失礼だった。布製の鞄というだけでも。何しろビジネス鞄は、黒か茶の堅い革製のものと「定まって」いたから。

 

 

 

今、そんなことを気にする人はいないだろう。それよりも、ほんのちょっとした距離の移動にタクシーを使う人の方が、“オシャレではない”時代かもしれない。スイーッと自転車の方が爽やかな気がする。その場合は、鞄を背中に背負って行く方が無難だろう。

 

ただし、シティサイクルでないスポーツタイプの自転車の場合なら、関西弁でいうところの「イキリ」に見えることは、覚悟しないといけないが。とはいえ、シティサイクルの前かごに手提げ鞄を入れるというのは、これはこれでまた“ダサい”と思われるだろうが。

 

私の結論は、ビジネス・シーンであってもリュックの使用は「可」である。ただし、色・形状といったそれなりの「配慮」は必要だと思う。ピクニックに持って行くような色と形状では、やはり失礼でもあり、それ以上に中味の出し入れも不便である。

 

そこは取り出しやすい形状と、色も黒、灰色系統などの落ち着いたものがふさわしいと思う。そうして、先方に着いたら、肩から外して手に提げることが礼儀にかなうと思う。コートを脱ぐタイミングがよく言われるが、同時にリュックも肩から外せばよいと思う。だからコートを着ていない時も、同じタイミングで肩から外せば良い、ということになるのだろう。

 

インターネット上に販売されている、ビジネスに使えそうなリュックサックを調べてみたら、布製ならスリーウェイ・タイプを中心に15千見当、軽い革製のオシャレなものなら3~4万円という価格帯だった。まあ、こんなところなのだろうと思う。

 

 

 

 

私自身は、黒のスリーウェイ・タイプを、大小2種類使い分けている。A3タイプの1泊程度の出張用と、B4タイプの日常用である。どちらも長い間の相棒で。結構あちこちが痛んできているが、愛着を持って使っている。