川田は以前、ハローワークで勤める前に傲慢大学キャリアセンターで就職支援の業務経験があった。辞めたのではなく、「辞めさせられた」と言うのが実情である。
「川田くん、ちょっと」と言って賀谷間総務課長はストレスで出来た円形脱毛症を掻きながら退職勧告を突きつけた。契約期間満了ではなく、まだ日数が残されていたがボロ雑巾のように人を辞めさせるのが傲慢大学のやり方だ。
辞めざるを得ない状況や契約期間の途中でも相手に嫌がらせをして自ら辞めるよう誘導するのが手口である。
学長は朝礼でこう嘯くのであった。「私は経営者になってから40年間一度も人をリストラしたことはない。」「ただの一度もだ。」と偉そうな顔をして言うのである。
事務局員は神妙な顔つきで聞き入り厚顔無恥な老人の表情を窺うのであった。
川田はこのような体験、背景があるからこそ、寺田マリ子への支援に本気となるのであった。