誤算だらけで気が付けば愛人。いや、愛人も立派なビジネスかもよ?その(26) | kyon2のブログ

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清太郎は、どうしても行きたい場所がありました。


それは

由紀子と暮らしたマンションでした。子供の事が気掛かりだったのです。


無事に産まれたのだろうか?

男の子だったのか、女の子だったのだろうか?

元気に育っているのだろうか?


清太郎にしてみれば、この世に自分の遺伝子を残す、たった1人の子供です。逢いたくて堪らなかったのです。


由紀子から会いに来ない様に釘を刺された言葉が、今も胸に突き刺さり、足を重くします。


それでも、一瞬でも良い、陰からでも良いから、姿を見たかったのです。


マンションの近くにある公園の側まで来ました。


ブランコに乗る3歳位の男の子が居ます。「ママ、こっち見て~!(^∇^)」


母親「うん、見てるよ~!^ ^


その瞬間!清太郎は、

ハッ❗️!(◎_◎;)としました。


男の子の顔が自分にソックリだったのです。(この子だ!)


これが血の繋がりというものでしょうか?清太郎は本能的に分かったのです。


そして、母親の声には聞き覚えがありました。

後ろ向きに座っていましたが、間違いなく由紀子でした。


気が付くと、男の子も清太郎をじっと見ています。(この人、他の人とは何か違う)

子供心にも何かを感じた様です。


その視線に気付き、由紀子が振り返りました。


由紀子「ハッ⁉️

清太郎を見るなり、驚きと戸惑いを露わにしました。


(何故、来たの⁉️💢)


言葉を交わす迄もなく、由紀子の視線は、清太郎を頑なに拒否しているのが分かりました。


子供が由紀子に近付き「ねぇ、このおじさん、誰?」


由紀子「、知らない人よ」


由紀子の心には、清太郎の居場所は1ミリも残っていなかったのです。


その時、子供が公園の入り口に向かって走り出しました。


しかし、4.5m走ったところで、バタッと転けてしまいました。


清太郎は(あっ、危ない!)と駆け寄ろうとしましたが


次の瞬間❗️


子供「パパ~~o(^^)o、お帰りなさ~い❗️


50歳位の男性が抱き上げ「ただいま~」と頬擦りしたのです。


時間が全てを変えていたのです。

そこには、新しい家庭が出来ていたのです。


清太郎は、無言で立ち去りました。


*・゜゚・*:....:**:...:*・゜゚・*


「ねぇ、このおじさん、誰?」

「知らない人よ」

「パパ~!」


何度も何度も清太郎の脳内で、こだまします。


清太郎が「知らない人」になり、あの男性が「パパ」になっていたのです。


でも、あの子の為にも、由紀子の為にも、その方が良いんだ。

俺は「知らない人」で良いんだ。


由紀子と暮らした温かい日々を、思い出していました。


それは、清太郎にとって初めて家庭を持ち、人間らしい生活をした日々だったのです。


サングラスで隠した目からは、涙が溢れていました。


失って初めて、その大切さを知ったのです。しかし、後の祭り、自業自得でした。


*・゜゚・*:....:**:...:*・゜゚・*


清太郎は値段の安い定食屋で夕飯を食べていました。


TVを観ているお客さん「この麻衣子って芸人、面白いねぇ」


店主「間の取り方とか、絶妙に上手いよねぇ、花月劇場はこの子のお陰でかなり儲かってるらしいよ」


清太郎も顔を上げてTVを観ました。


そこには、あの麻衣子が七転八倒しながら、観客の笑いを取る姿が映っていたのです。


清太郎「麻衣子、」


つづく。