世の中には、不倫している女性ほど、強い女性は居ない…、
そう思う事があります。
本来なら、不倫している女性は、日陰の身として、身を隠す様に、恥じ入る様に、ひっそりと生きるのが筋です。
しかし、中には権力を持った男性と肉体関係を結ぶ事によって、自分の立場を強固にする女性もいるのです。
その典型的な例が、麻衣子でした。
出逢った当時、まだ16歳だった麻衣子は、年齢を偽り、風俗店で働いていました。
そこに客として来たのが、清太郎だったのです。
麻衣子「本日は、ようこそいらっしゃいませm(_ _)m 。それでは今からサービスさせて頂きますね」
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清太郎「君みたいな可愛い子が、何でこんな事をしているの?」
しっかり抜いた後に、上から目線でこの質問をする客に、麻衣子は辟易していました。
でも、その時は何故か嫌悪感を感じなかったのです。
それどころか、自分の身の上に関心を持ってくれた事に嬉しささえ感じたのです。
それは…、
清太郎の端正なルックスに惹かれ始めていた証拠でした。
麻衣子「私、中学もろくに行ってなくて…」
清太郎「家庭に何か事情があったの?」
麻衣子「母子家庭だったけど、それが理由じゃなくて、勉強が嫌いっていうか…」
麻衣子は、小2の時に挫折していたのです。
九九を覚える事が出来ず、簡単な漢字さえ読めなかったのです。
清太郎「九九や漢字なんか今はパソコンがあるから覚えなくても大丈夫さ。
実は、俺、今タレントを募集しているんだけど、良かったらうちに来ない?これ名刺。気が向いたら連絡して」
そう言うと、麻衣子の顎をぐいっと持ち上げキスをして帰りました。
清太郎が帰った後も、彼に触られた部分に、彼の熱い手の感触が残っています。
清太郎との行為を、酔い痴れる様に反芻する麻衣子。
清太郎を見た途端、そして身体が繋がった瞬間、とろけて行くのを彼女は感じていたのです。
不思議な快感が、洪水の様に全身に押し寄せます。
そして、次の瞬間!
脳内がスパークしたのです。
たった一度の清太郎との行為で、麻衣子は清太郎の性の虜になってしまったのです。
その余韻に浸りながらも、次の客を迎える為に、口紅を引き直す麻衣子。
鏡の中の麻衣子は、あどけなさの残る16歳の顔から、夜の蝶へと変身します。
真紅の口紅は、痛々しく、毒毒しく、そして悲しく麻衣子を彩っていました。
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ラストの客が帰った後、麻衣子は名刺を見詰めていました。
麻衣子(芸能事務所ストレートフラッシュ?代表、取締役社長…、有田…、清太郎…?って読むの?)
麻衣子は、思い切って名刺に書かれた番号に掛けてみました。
その名刺が、自分と清太郎を繋ぐ運命の赤い糸の様に見えたのです。
つづく。
PS この物語はフィクションです。登場する人物、及び名称は架空のものです。
