私が高校生の頃、「家庭科」は女子限定の必修科目であった。
週2時間の家庭科の時間、男子は体育の授業だったと記憶する。
「なんで女子だけ?」などという疑問を持つことはなかったが(昭和とはそういう時代だった)、1年生の1学期の定期テストで家庭科のテストがあり、男子はさっさと帰宅しているのを見て(女子は残って家庭科のテストを受ける)、理不尽に思ったのだった。
ささやかな抵抗として、全く勉強しないでテストを受けたところ、(100点満点中)30点くらいしか取れなかった。もっとも平均点は20点くらいだった。
家庭科の先生もあきらめたのか、以後、定期テストはなくなった(平常点のみで成績をつけていた)。
時は流れて高校3年生になり、副担任の先生から進路について聞かれた。
「法学部志望です」と答えたら、「なんで女子が法学部へ?」と聞かれたので、「法律の勉強をしたいからです!」と元気よく答えた。
いまから思えば、先生はそんな「まっとうな」答えを期待していなかったのだろうと思う。
女子が法学部に進学するには、「それなりの理由」(例えば親が法曹関係者とか)が必要とされるような時代だったのかと思う(大げさか・・・)。
今だったら、こんな質問をする先生はNGだろうし、質問される側もこういうことに敏感なのだろうが、私は当時、このような質問にも疑問を持つことはなかったし、先生の方も本当に「理由」が知りたかっただけなのだろう(しつこいようだが、そういう時代だった)。
さらに時は流れて、司法試験に受かり、司法修習生になった。
現在の法曹制度は「法曹一元」といって、同じ試験に合格した人が、一堂に会して修習を受け、その後、裁判官、検察官、弁護士に分かれて行く(同じ釜の飯を食った仲ということだ)。
私が修習生の頃、検察官になれる女性は「各クラスから1名」(12クラスだったので12名)という噂があった。
ふたを開けてみれば、各クラスに女性の検察官任官は1名のみだったので、噂は本当なのだと思った。
さらにさらに時は流れて、7月17日付で、名古屋地検特捜部に女性初の特捜部長が誕生した。特捜といえば検察の花形である。
法務省によれば、検事に占める女性の割合は、08年には17.2%に急上昇し、裁判官の15.4%、弁護士の14.4%を上回ったという(ちなみに、ここ10年の司法試験の女性合格者の割合は25%前後)。
少し前、新聞を読んでいたら、元刑事だった人が、「最近の若手刑事は地道な捜査ができない」などと嘆いている記事を読んだ。何だかありがちなコメントだなあと思っていたのだけれど、「では、警察の将来に希望はないのか」との問いに対して、その元刑事さんは「女性刑事に期待する」とコメント。
男性の中に混ざっても遜色ない女性刑事が多く現場で活躍しているという。
「男性の職場」の典型である「警察」や「検察」でこんなことが起きているというのは、ちょっと驚きである。
また、少し前の記事になるが、6月12日付朝日新聞(夕刊)でも、「女性上司だとやる気になる」という調査結果が紹介されていた。JTBモチベーションズという会社の調査で、「今の上司だとやる気になる」という質問に対して、YESと答えた割合が、男性上司の場合だと29.4%であるのに対して、女性上司の場合38.4%だったとのこと。
また、上司の嫌な点をいくつかの選択肢から選んでもらったところ、最も多い回答は、男性上司がいる女性が選んだ「リーダーシップがない」(33.5%)だった。
(詳しい調査結果
→http://www.jtbm.co.jp/contents/press/post_38.html)
女性の時代なのかも知れない・・・![]()
