目を疑い「またか…」と過ぎった。ただ… ~スーパーGT 第8戦富士 | 社長日記1.0

 

終戦。

 

 

最後のわずか400mで起きた悲劇。

 

平川選手に非はない、

 

いやむしろ盤石の走り、完璧だった。

 

 

 

TV中継のカメラは最終コーナーを

 

車両背後から映していたので

 

最初は事態が飲み込めず。

 

呆然の状況が理解できた時、

 

すぐに頭をよぎった映像がある。

 

 

 

 

時は2018年SUPER GT、THAIラウンド。

 

 

完璧な走りでトップチェッカーを目指し

 

ファイナルラップへ差し掛かった

 

36号車関口雄飛選手。

 

 

まさかのファイナルラップでガス欠…

 

呆然とうなだれて動けない

 

関口選手の姿がすぐに浮かんだ。

 

 

奇しくも同じチームトムス。

 

 

「これがレース」

 

 

という

 

受け入れ難いが受け入れるしか無い

 

その言葉を繰り返す以外

 

この現実は受け止められず。

 

 

 

 

 

逆に100号車、ホンダクルーの体制は

 

際立ったと映る。

 

 

100号車もまたチェッカーを受けた後の

 

ウイニングラン。

 

山本尚貴選手はガス欠のため、

 

ウイニングランの途中でスローダウンした。

 

 

まさに紙一重…。

 

 

ただ、言い換えれば

 

ドライバーのデータとマシンのポテンシャル

 

CPUから導き出す情報が

 

ホンダ陣営は完璧だったと言わざるを得ない。

 

文字通り、ギリギリの計算と

 

指示だったことが明白になった。

 

 

 

残り10LAP、猛追を続ける100号車。

 

1LAPあたり1秒単位で迫りくる

 

接近を巧みに許しながら、

 

37号車平川選手は冷静に走っていた。

 

慌ててそれに応じているようには

 

全く映らなかった。

 

 

燃料警告が点灯する中で、

 

動揺を見せず

 

かつ最後の3LAPでは100号車との

 

接近を上手く退けていた。

 

本来なら、残り10LAP

 

平川選手も全開で臨みたかったに違いない。

 

 

 

 

100号車NSX-GTは本当に諦めず

 

素晴らしい走りと勝利への執念。

 

感動すら覚える鬼神の走りをした

 

山本尚貴選手は素晴らしい。

 

 

だが、

 

平川選手のクレバーな、極めて冷静な走りは

 

本当に素晴らしかったと思う。

 

チームの体制が、

 

チームメイトが変わる…

 

これは本当に想像以上の環境変化だろう。

 

 

 

ニックの代役を見事に果たした

 

山下健太は素晴らしかったが、

 

ヤマケンを心から応援する身にとって

 

例えば今回の

 

平川選手と山下健太の立場が逆だったら?

 

心の動揺や、考えることのなかった

 

不安要素など

 

多くの点で揺さぶられていたと思う。

 

 

 

平川選手はそうした目に見えない

 

報じられない様々な要素とも

 

恐らく戦っていた。

 

全ての事柄を克服し、恐怖に打ち勝った者の

 

65周を切り抜けた先に訪れた悲劇には

 

本当にかける言葉もない…。

 

 

 

 

 

ただ、今季の37号車は

 

開幕のポールトゥウイン以降、

 

実は勝利していない。

 

 

にも関わらず王者に片手をかけた事の

 

背景には、

 

恐るべき程の安定したリザルトを

 

着々と積み重ねてきたチームクルーの

 

想像を絶する戦いと努力があった事も

 

また事実だと思う。

 

 

 

 

2021年のことはまだわからないが、

 

平川選手はきっとまた強くなると

 

願いたい。

 

 

 

 

そしてヤマケンキラキラ

 

 

 

 

「今年はリラックスしてGTが観れるぞ」

 

…と、

 

当初は思っていた自分。

 

 

唐突にその思いは裏切られ、

 

 

 

 

 

開幕戦の富士、

 

39号車のピンチヒッターとして登場。

 

 

そして、主戦場のWECは

 

至宝のル・マン24時間を始め、

 

SUPER FOMULAと戦ってきた最中

 

再び第7戦で

 

 

 

スープラをドライブすることに。

 

 

1シーズンに2つのスーツを身に着け、

 

全ての場面で失敗が許されない

 

代役を買って出た。

 

 

 

結果はともかく、

 

彼の存在はスポットでありながら

 

多くのスーパーGTファンに

 

多くの話題を提供した。

 

 

まさにプロフェッショナルグッ

 

 

 

 

やはり、同様に先はわからないが

 

彼がまたスーパーGTで

 

チャンピオンシップを闘う姿を

 

見れることを願う。