やっと読めた | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目


「魔法使いの娘に非ズ」3/那須雪絵/新書館WINGS COMICS。


「暗闇の鏡」
多少身につまされるところ。

「山のスイマー」
各話好きなのだが、背泳ぎくんの話の切り口が今迄読んだことのない組み合わせかたで納得した。

「死の家」
社長と御母堂の人生を考えると矢嶋家が愛おしくなる。そんな家族の話の中で、嫁発言をさらっとしてるのが上手い。
社長の笑顔なのに目が笑ってない感、笑顔の質は異なるがパパの瞳の据わりかたと同印象だ。
P.51の初音と初対面の社長は瞳孔が狭いけど、P.53では普通サイズなんだよね(対して隣コマの初音のはめちゃめちゃ小さい)。最初の数秒で見切ってるんだなぁ。
あとパパがこの状態とは意外だった。

「あなたのもとへ…」。
兵吾の霊媒体質が相変わらず凄い。
というか夫婦やんラブラブ新婚さんやん。先に4巻を読んでしまったので、3巻で結婚の辺りに触れられてるかと思ったらそうでもなかった。しかし、そんな細かい経緯は無くても問題ないんだなあ。


那須作品は言葉で説明しようがない部分がある。
それから、なんでこんな全体が見えてるんだろうと思わされる。群像劇が上手すぎる。
「魔法使いの娘」シリーズは、形態は少女漫画だと思うのだが、愛や恋に生きてる訳でもないし(そうのような要素も匂わせてはいるが)、淡々と生活している作品であるし。
視点を変えて考えたら、確かにホラーではあるのだが主人公がそういう特殊な体質と生業なだけで、日常漫画とかお仕事漫画と言っても嘘ではないんだよな、これw