温かな手 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

 
「乱視読者の帰還」の裏で、
本日は「温かな手」/石持浅海/創元推理文庫。を読む。
 
いい連作短編集だった。
(「酬い」の設定はひどいがw。)
 
ワトソン役が本当にいい人だからか、
探偵が特殊設定だからか、
石持作品によく感じる
鼻持ちならない感じが薄くて
読み易かった。
 
また、
探偵をこの設定にした理由が揮ってますな。
さすが石持、ミステリバカっぷりを遺憾なく発揮(笑)
普通はこの設定を書きたい、という理由(つまり目的)なはずなのに、ミステリの描写が自然になるように特殊設定にする(つまり手段)というのがいいやね。
 
 
そして毎度のことながら、食べ物の描写が美味しそう。
おかげで今夜は日本酒です。
 
 
ベタ甘な恋愛小説が読みたいひと
疲れていて癒されたいひと
ミステリバカなひとにオススメです。