曲げられた真相 前半戦 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目


昨日から引き続き、
「曲げられた真相」/編・日本推理作家協会/講談社文庫。

●「独白するユニバーサル横メルカトル」/平山夢明。
題名がまったく直接話法な作品。
父も子も転換点が見えないのがリアルで続々する。メモ用紙との所は要らんような。
もうちょっと人間らしくない方がいいな、と思いつつお気に入り。
うん、最近慇懃な口調づいている。次はPGジェイムズPDジェイムズでも。

●「白雨」/連城三紀彦。
雪って白い雨? な、いかにも連城の男女泥沼と絵画と母娘の因果がつらつらと流れる作品。
連城好きなんだが、ちと目が滑る。視点も拾いにくい。
着物の美女に、曇り空の灰白色が馴染みやすかったのに、色々惜しい感じ。

「白雨」は単行本未収録のようなので、画像はこちらを。
美女 (集英社文庫)/連城 三紀彦
¥620
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●「Rのつく月には気をつけよう」/石持浅海。
仲間内のカキ放題会食で、以前カキに当たったトラウマ克服のためにやってきたゲストの体験談は、思わぬ方向へと転がっていく、という石持らすぃ作品。
短編は皆様持ち味が出るねぇ。
石持作品はイライラすることが多いが、本作も多分に漏れずw

●「マザー、ロックンロール、ファーザー」/古川日出男。
勢いっ! なエルビスととある国を描いた作品。
90パーセント実話ですってな感じで。
意外性と言うならこれが一番かな。
かなり面白い語り口調。語り手が気になる。


収録短編集もいいけど、動画もね。



後半戦は明日にでも。

本日、これにて店終い。







さて
今日は週刊誌表紙にて、衝撃を受ける。
御冥福をお祈りいたします。