娚の一生 3(完) | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

 
「娚の一生」全3巻/西 炯子/小学館flowersフラワーコミックスα。
 
 
 
●3巻
「…だから?」
 
同居して一ヶ月と少し。
つぐみの地熱発電は地元温泉街の反対に合いつつも、着々と実験段階まで進んでいた。
しかし仕事は有能でも恋愛下手。
サプライズ結婚宣言、実家への挨拶と、海江田の愛情を受けとめながらも
つぐみは矢張り自分の過去の呪縛から抜け出せていなかった。
 
そんな折、つぐみは或る事件に巻き込まれ大ピンチに。危うい状況を助けた王子様は、なんと……!
そして又も揺れるつぐみと海江田に、更なる大激震が襲う。
 
 
 
「娚(おとこ)の一生」最終巻です。
まずは。くそぉ、オッサン無駄にエロいな。
『東京から帰ってきた35過ぎのバリキャリOLと、50過ぎの哲学科教授との恋愛漫画。』この説明で「センセイの鞄」系を想定したのが間違いだった。
生々しくていい。
 
また西炯子作品でお馴染みの地元かどしま(※鹿児島がモデルの土地)の自然、書き込まれ具合が今ここでしか起きない物語のリアルさを感じさせる。
 
 
しかし、つぐみは過去がどうだこうだより、海江田と出会った当初、海江田が人のモノと思っていたから惹かれたかも知れない、ということはスルー? 香水の話とかめちゃめちゃ直球だったしなぁ。
元彼・中川が予想外にアクティブなひとだった。そこまでするかっちゅー。海江田もたいがいやけどw
 
最終回は予定調和とはいえ、アレは起こして欲しくなかった。公民館に連れて行った行商のおばちゃんは、1巻最初のスピーカーなひとか! 巧いなぁ。
 
 
そして郵便屋、美味しすぎる役回りだった。 
 
 
 
 
 
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「そうか。おなかすいたか」
「うん」
「よし、しじみ汁作ったる」
「うん…」