ここは何処? | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

続き。


<前提>
まず実世界のこととして話を進めます。
ファンタジーやパラレルワールドではない。いや、これ結構重要。
次に大体、十蘭の生きた1900年代前半の日本と仮定してみます。
ちなみに作品の発表は1948年。


1 日本国内?
条件曖昧ですが、半蔀・一升瓶、日本の磁器はという台詞から。
山深い景色が見えるのは、もし国内だとすると場所特定にはほとんど意味ないな。


2 語り手は日本人
次項より、時代的に外国人が少ない。
また大ざっぱですが、沖縄出身の伊良が琉球歌謡を謡い、語り手・梶井が大和語の歌を返しているところから、微妙な言語差を意識した上で意志疎通できているため日本語ネイティブの可能性高。
例えば、お互いに英語で会話している際のやりとりではないだろうなと。


3 第二次大戦中、または戦後まもなく
疎開先の話であること、また約1年ぐらいの間に近所で機銃掃射があったことから。
攻撃後、棚の上にずっと置いてあったとありますが、2人のやりとりから何年も前のことではないと思われます。


4 年齢は……
語り手と伊良は何歳くらいなのか。
イメージ的には20代から精々35だが、この時期に自宅にいることを考えると、もう少し上なのか。これは語り手がいつから病気なのかも関係しますね。



<まとめ>
●妄想1
時期:1944年秋~1945年2月頃
場所:沖縄

伊良の存在からまず場所選定(笑)
補強材料は、語り手が内地という言葉を使っていること。内地の人間が内地の中ではあまり使わない言葉だとと思う。しかし疎開地にされるイメージは少ないなぁ。
時期は、場所柄、この後は直接戦域になってしまうし、戦後すぐ長閑ってわけではないので。
補強にならない補強材料:春の歌。



●妄想2
時期:1945年春、または終戦直後
場所:会津若松

時期は、上記と同じく春の歌(笑)
もしくは初読のイメージから勝手に終戦直後の夏。
場所は、十蘭が実際に疎開していた場所からチョイス。1945年に会津若松に移っている。
また、語り手の家屋も隣家も無事そうなので、爆弾投下という意味の空襲は無かった土地という条件が合致。
補強材料:磁器の名産地。。



とここまで勝手に推測してみたんだが、

結局
青い空に、窯から上がる白い煙。

そんなイメージは覆りませんでした。




ごめんよ読みが浅くて。
てか、山曲って地名じゃないよ、ね……